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失敗しない!フィールドスコープ用の三脚の選び方

フィールドスコープ用の三脚の選び方

フィールドスコープに必要なのは何と言っても「優秀な助手」。双眼鏡のようにライトで気の向くままには使えないのです。優秀な三脚の支えがあってこそ、ヘビーなボディでもブレない視界が確保できるのです。

けれどフィールドスコープに使うとなったら、それなりの条件が必要なんです。充実したスコープライフを楽しむ為に、最も用途に適した優秀な「三脚」を選ぶポイントを見てみましょう。

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フィールドスコープ用三脚の必要性

フィールドスコープ観測には、三脚は不可欠です。重いフィールドスコープは手持ちでは長時間使用できません。疲れを軽減しブレない視界を確保するため、しっかり固定する必要があるのです。

また「デジスコ」を楽しむ方も多くいるはず。デジスコとは、デジカメとスコープを足した造語で、2つを組み合わせて撮影を楽しむことです。デジカメの重量も足されるわけですから、やはり頑丈で重みに耐えられる三脚は必要になります。

三脚は、大きく3種類から選べます。

  • 光学機器メーカーのフィールドスコープ用三脚
  • 三脚メーカーのカメラ、ビデオカメラ用三脚
  • 三脚メーカーのフィールドスコープ用三脚

実は、特に違いがないのです。むしろ、フィールドスコープ専用をうたう三脚があまりありません。

それは、三脚メーカーの出しているカメラ、ビデオ用三脚が実用的でリーズナブルで種類も豊富だからです。フィールドスコープはカメラと同じ企画の4/1インチのネジが採用されているので、カメラ用三脚への接合が簡単。ざっくり言うと、耐荷重さえクリアしていればどんな三脚でも使えるということです。

ただ「何に使うか」用途次第で選び方が変わってきます。特徴を理解して、適切な三脚を選びましょう。

フィールドスコープ用の三脚選びのポイント

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それではまず三脚を選ぶ際の最低限のチェックポイントを見ていきましょう。

  • 脚の長さ太さ段数伸縮性をチェックしましょう。
  • 脚を固定するロック機構は主に3種類あるので確認しましょう。
  • 耐荷重は、機材の総重量に耐えれるものか確認しましょう。
  • 持ち運びを考え、サイズと重量を確認しましょう。
  • 素材は主に「アルミ」か「カーボン」。重さと頑丈さ、値段が違います。
  • 向きを操縦する「雲台」は主に3種類。使い勝手がちがうので、用途に合ったものを選びましょう。

三脚は決して安価ではありません。用途に最適な三脚選びは慎重に!それでは、もう少し詳しくそれぞれの特徴やポイントを見てみましょう。

三脚の耐荷重

まず大事なのは、耐荷重です。フィールドスコープやデジカメを加えた総重量に耐えられるスペックであるか確認してください。

理想的な数値は、雲台を含めて三脚に乗せる機材の総重量が、三脚の耐荷重の2~3倍のもの。

こんなに必要かな?と思うくらいでちょうど良いのです。なぜならスコープや、デジスコは機材が重く長くなり安定しにくいからです。

耐荷重は三脚メーカーのパイプの強さの指標でもあります。大きさと重さで、大型、中型、小型、テーブル型に分かれますが、フィールドスコープとなると中型以上が適しています。

しかし中型となると重くて持ち運びの不便さが生じます。よって一概に何型がベストか?耐荷重はクリアしているか?だけでは判断しかねるわけです。

素材によって、大きくても軽量であったり、小型でも安定感に優れたものがあります。耐荷重も大事ですが、用途に最もバランスの見合ったものを選ぶ必要性があります。

三脚の高さと太さ

三脚の高さと太さは選ぶ際の大事なポイントです。まず「高さ=伸高(伸長)」(センターポールを引き出ないで、最も脚を伸ばした状態の高さ)を確認しましょう。平らな場所で立って使用するベストな高さは、伸高+雲台+フィールドスコープ=使用者の身長(もしくは身長よりマイナス10cm)が最適と言われています。

また、三脚には段数と呼ばれるものがあります。これは脚を伸ばした時に何段構成になっているかを表していて、フィールドスコープだと3段、続いて4段が主流です。

脚のパイプの太さは構造上、伸ばした時の上段ほど太く下段ほど細くなります。同じ伸高(一番伸ばした状態)の三脚を比べると、段数が多い三脚の方が強度が劣り、段数が少ないほど太くなり強度と設置スピードにおいて優れます。しかし段数が少ないとコンパクトに折りたためないのがデメリット。

よって、携帯性を考慮すると段数の多い方が便利な場合もあるということです。

またローアングルで観測する場合には、さらに選ぶポイントが変わってきます。ローアングル専用の軽量なミニ三脚を別に携帯するのも良いでしょう。しかし最近の人気三脚は、ほとんどがローアングルに対応しています。後者の場合はセンターポールを取り外すなど、開脚方法も違ってきます。

三脚の開脚方式

通常の開脚は、一本ずつパイプを伸ばしてロックするという作業を繰り返し、最後にセンターポール(エレベーター)を高さの微調整が必要な際に引っ張り上げます。

脚の開きが固定されているスプレッダー付き三脚もあり、安定しやすく安価ですが、自由度が低く利便性に欠けるため、昨今は不人気のようです。逆に、自由度を求めず固定した開脚具合で安定させたい場合は、別売りのスプレッダーを取り付けるという方法もあります。

ローアングル観測の場合は、2通り手段があります。

  • ローアングル専用のミニ三脚を使用
  • ローアングル対応の三脚を使用

ミニ三脚は耐荷重の優れたものを選びましょう。セッティングが簡単で軽量。持ち運びにも便利です。

最近の主流は、伸縮率が高くてローアングル機能も備えた三脚です。最収縮してセンターポールの下部を取り外すと、高さがたった20cmほどになるまで開脚できます。

全脚を同じ長さと角度にする必要もなく、一本だけ長めにロックして斜面上や障害物のある場所でもバランスをとって設置することが可能です。

どれくらいローアングルに下げられるかは、スペック表の「使用時最低高」を目安にすると良いでしょう。

三脚の雲台

雲台とは、フィールドスコープの向きや傾きを操作する部分です。三脚の使い心地はこの雲台によって決まると言っても過言ではありません。

雲台と三脚一体型もありますが、たいていの人気機種は取り外しが可能で、別種類の雲台と使い分けることができます。雲台には大きく3つの種類があります。

  • 3way
  • 自由雲台
  • ビデオ雲台

3wayは最もスタンダードで、二つのレバーで左右と上下に動かせます。

自由雲台は、可動部に球体を使用しているので手持ち感覚でスムーズに動かせ、野鳥観察やスポーツ観戦に向いています。しかし常にボディに手を添えて操縦するためデジスコ撮影の際にレリーズが使用しにくいのです。

ビデオ雲台は、油圧機構で上下左右の滑らかな動作が魅力です。適切なセッティングで多少大型のスポッティングスコープでも軽々と振り回すことが可能なのです。強いてデメリットをあげるなら、少し重さがあるのと価格が高くなることです。

フィールドスコープ、特に野鳥観察には「ビデオ雲台」が最も向いていると言えるでしょう。

また、フォールドスコープの接続方法は2種類あります。

  • クイックシュー
  • 直付け

クイックシューは軽い小さなプレートで、三脚とフィールドスコープのHUBの役割をし、三脚への着脱が簡単で敏速になります。三脚とセットもあれば、別売りを購入することもでき、昨今非常に人気があるようです。

直付けはその名の通り、そのままネジで接合します。重いフィールドスコープの着脱は少し手間がかかりますが、接着面積が大きい分安定感はあり、フィールドスコープでの使用には直付けが向いているでしょう。

三脚収納時のサイズと重量

三脚選びにとって大事なことの一つに「収納」があります。決して軽量ではない三脚は、移動距離が長いほど疲れるものです。スコープやその他のアクセサリーも一緒に持ち運ぶのですから!

三脚自体の重量と収縮時の大きさを確認しましょう。各メーカー、同じ縮長でも本体とパイプの構造や質によって伸縮比は変わってきます。

やはり良き三脚のセオリーは、「たたむと小さくて伸ばすと大きい」。伸縮比の高いものが優れた三脚と言えるでしょう。

三脚のロック機構

脚を固定する時、固定部分には主に3種類のロック機構があります。

  • ナット式
  • レバー式
  • ノブ式

ナット式は、90~180度回転させてロックをかけます。少し面倒に感じますが、慣れると脚3本をまとめてひねることでスピーディーにセットが完了します。

レバー式はパチっと留めるワンタッチタイプで、手順が簡単なため不慣れな方に向いています。ただ使い込むとロック力が弱まるというデメリットもあるのです。

ノブ式は、旧式によく見られるいわゆるネジ式です。いちいち締めていくのに時間がかかり不人気ですが、安価に製造できるので耐荷重の割には安く購入できます。

三脚の性能の良し悪しを決めるポイントに「セットアップスピード」があり、「たかがロック機能」というわけにはいかないのです。主に3種類とは言えど、各メーカーがしのぎを削って高性能で簡単なロック機構を発明し、それぞれにオリジナル性があります。

三脚の素材

三脚の素材は、主に2種類。アルミカーボンです。予算があれば是非カーボン素材のものをお勧めします。丈夫で冷えに強いため寒冷地にも適していて、アルミに比べて軽いのです。

よって、カーボンは使用時は丈夫で安定し、持ち運ぶには重たくない、優れた素材なのです。ただ人カーボンのほうがアルミ素材より人気が高く、値段も高価になります。

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フィールドスコープ用の定番三脚3選

フィールドスコープ用の三脚選びのポイント

料金的にも手が出やすく、コムヅカシイことは抜きで、とにかくすぐに始めたい!初心者からプロまで、とりあえずこれがあれば大丈夫!そんな持っていて損のない安心の定番三脚をご紹介します。シンプルで高性能でリーズナブルな、人気のラインナップです。

>>フィールドスコープ用の三脚おすすめランキング

ニコン(Nikon) / フィールドスコープ三脚 FT-5000

現在の価格はコチラ
  • 耐荷重 / 表記なし
  • 雲台 /ビデオ雲台
  • 全伸長 /1600mm
  • エレベーターストローク /245mm
  • 縮長 /700mm
  • 段数 /3段
  • 質量 /3300g

非常に希少な、光学機メーカーが出しているフィールドスコープ専用の三脚です。他メーカーのカメラ、ビデオ三脚に押され気味の中、やはり大手ニコンがニコンの光学機のために作った、評価の高い三脚です。使い勝手が良く安定感が抜群。持ち手がしっかりしてホールド感に優れています。ロックはレバー式。三脚ネジ穴は1/4サイズですべてのスコープが直付けできます。雲台はデジスコに最適な、細かい操作が簡単なオイルフリュード機構ビデオ雲台。肩から担いで移動できるストラップと金具が付いています。

ベルボン(Velbon) / DV-538

現在の価格はコチラ
  • 耐荷重 /2.5kg
  • 雲台 /オイルフリュード雲台
  • 重量 /2080g
  • 伸長 /1344mm
  • 全伸長 /1720mm
  • 段数 /3段
  • 収納高 /26mm

日本の大手三脚メーカー「ベルボン」。珍しいオールメタル製の小型ビデオ用三脚です。唯一、ベルボンがフィールドスコープ向きと推奨している雲台&三脚のセットです。オリジナルのオイルフリュード雲台は、低速で滑らかな動きを実現。

初心者にも分りやすいレバーロック式で、ローポジションでの撮影も可能。パンとティルが同時にできて自由度が高く微調整がききます。スライド式のクイックシューは、デジスコのように長く重たい機材の、重心バランスを約85mmの範囲内で調整できます。

2万円を切る良心的な値段だけど、大型スコープでもしっかり観測が出来る本格派。初心者からプロまでついつい使用頻度が上がる三脚セットです。

マンフロット(Manfrotto) / 190プロカーボンファイバー三脚 MT190CXPRO3

現在の価格はコチラ
  • 耐荷重 /7kg
  • 雲台 /なし
  • 重量 /1600g
  • 伸長 /135cm
  • 全伸長 /160cm
  • 段数 /3段
  • 収納高 /61cm

大手外国メーカーの人気シリーズがリニューアルしました。携帯性、実用性、耐荷重、デザイン、すべてのバランスが良い人気のイタリアンスタイル。

同社の、デジスコ使用として評価が高いビデオ雲台「MVH500AH」との組み合わせをオススメします。

ローアングル撮影も可能で、パイプは頑丈なカーボンファイバー 。片手の1アクションで伸ばせるクイックパワーロックレバーでスピーディーにセットアップできます。収納に優れたセンターポールは指一本で水平ポジションに動かせ、90度機構で幅広い視覚を確保できます。

少し大きめのフィールドスコープやデジスコに十分耐えるスペック。料金も3万円台と比較的手が出やすく、軽量でコンパクト。デジスコの入門にも、少し遠くまで持ち運ぶのにも最適です。

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