三響の特徴や評判と人気のおすすめフルート
フルートに関わらず楽器は一種の芸術性を持ったものとしてしばしば扱われます。そのため、メーカーごとにハンドメイドで作るところが多く、世に出ている多くのフルートも時間をかけて作られています。
そんな中でも三響ではハンドメイドをする上で非常に丁寧に工程を進めることで、最高品質とも言えるフルートを作り上げる国内メーカーとして有名です。どんなフルートなのか気になりますよね?こちらでは三響の特徴や評判と人気のおすすめフルートをご紹介していきます。
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三響(SANKYO)とは?
三響は埼玉県狭山市に本社を置くフルートの製造販売をするメーカー及びブランドになります。元々は日本初の国産フルートを製造し、販売し始めたことで設立された株式会社村松フルート製作所の技術者3人が1986年に独立、さらに4人の技術者を加えて三響フルート製作所を設立したことが始まりとなっています。
製作工程のほぼ全てをハンダメイドで行うというこだわりは踏襲しつつ、さらに小さいパーツに至るまで自社製造を行うことで、高級で品質の高いフルートを作ることを目的としています。特徴などは後述にてご紹介していきます。
三響のフルートの特徴
三響はもともとムラマツから分離し出来たメーカーであり、普及タイプを最高品質の丁寧さで製造しているのが特徴です。ここにムラマツから受け継いだ高い技術力が伺えます。非常に精緻な造りをしていますが、メカニズムの故障なども少ない良心的な仕上がりとなっています。
そのため、中級者や上級者でも満足いくのはもちろんのこと、フルートを触り始めた初心者の方にも扱いやすい丈夫さとなっているため、普及モデルなら三響を選択肢に入れるのもいいでしょう。
ただ普及モデルの完成度の高さは折り紙付きなのですが、技術屋ならではの商売下手が目につくのもある意味三響の特徴とも言えます。そのため初心者が選ぶフルートとしては余り話題にのぼりませんが、きっと満足のいくフルートに出会えるはずです。
品揃えはヤマハやパールに比べればやや少なめですが、それでも選ぶ分には問題のないラインナップとなっています。金製や総銀製はもちろんのこと、ピッコロやアルトフルート、バスフルートとフルートの関連楽器も多く扱っています。またキッズ向けのフルートを扱っているのも三響の特徴と言えるでしょう。
三響のフルートの音色
他メーカーと比べても明るくて派手めな音色という特徴があります。派手と言われると下品なイメージがあるかもしれませんが、決してそんなことはなく、言葉を変えれば煌びやかでありながらも細めな音色が印象的なフルートとなります。
音色の好みもありますが、頭部管の音を鳴らすためのポイントが薄いため、慣れないと演奏しにくいことから人を選ぶフルートでもあります。それ故に相性が良い人は、スピード感のある輝かしい音色で大音量の音を響き渡せられますが、相性が悪いといい音を奏でられません。どちらかと言えばソリスト向きのフルートと思っていただいても支障はないでしょう。
三響のフルートの価格
三響のフルートの価格は、最も安いものがエチュード(Etude)のC足部管で22万円弱、最も高いものが三響キグマシステム アーティストのH足部管で150万円前後となっています。平均的な価格としては金製のフルートはどれも全てオーダーメイドであるため除外して、一般でも手が出る銀製のフルートの価格帯で出すと65万円弱ほどとなります。
こちらも一部ハンドメイドなので、そのあたりも除外し700,000円台までで平均価格を出しても437,000円ほどで、相場の300,000から考えても高めという印象があるのが三響の価格の特徴と言えます。
三響のフルートを使用しているアーティスト
三響のフルートを愛用している著名なアーティストは多く、その独特の造りと音色に魅了されている方も多くいらっしゃいます。以下は一部ですが、三響のフルートに魅入られた有名アーティストの方々です。
日本人アーティスト
- 多久潤一朗
海外アーティスト
- マティアス・ジーグラー
三響のフルートはどんな人ににおすすめ?
三響のフルートは初心者だけでなく、中級者や上級者にもおすすめのフルートとなっています。特に初心者の方は仕上がりのクオリティは高く、ある程度丈夫なものを選ぶのであれば、まさにうってつけと言えるでしょう。
音色も煌びやかなのでフルートが持つ華やかさがより際立ちます。そのような音色を好む方にもおすすめの商品と言えるでしょう。
三響の評価や評判
三響のフルートは如何せんその商売下手から知名度がいまいちとなっています。そのため評判そのものの母数があまりないのですが、その完成度と丈夫さから全体的な評価は高いようです。良い意見と悪い意見のそれぞれを分けて見てみましょう。
良い評価や評判
良い評価としてはやはりムラマツから受け継ぐ技術力に裏付けられた完成度の高さが挙がっています。ハイクオリティなフルートを買うならムラマツか三響かと言われるほどです。ただ丈夫さを加えるのであれば、三響のフルートの方が評価は上とも言えます。
悪い評価や評判
三響フルートの音色の部分で意見は分かれるようです。このような煌びやかな音色が好みの方には評価が高いのですが、日本人はどちらかと言えばダークなものが好みであるため、そうなると、この明快な音色が仇となってしまっている部分もあります。
実際にこの音色のせいで購入するのをやめたという方もいらっしゃるようでした。また価格帯もどうしても高くなりがちなので、同様の予算の場合、ヤマハやミヤザワのフルートを選ばれる方も多く、価格が高めというのが評価を下げていました。
三響で人気の高いおすすめのフルート:厳選3種
それでは三響で人気の高いおすすめフルートも紹介しておきましょう。フルートは価格帯の幅が広いため予算に合わせたそれぞれのおすすめフルートをご紹介していきたいと思います。
予算20万円台:エチュード(ETUDE)
現在の価格はコチラ |
日本でも屈指の技術力を持つ三響で作られた初心者モデルのフルートです。初心者には勿体ないのではないかと言われるほどの品質がここにあります。上級モデルにも使用される技術を活かし、明るく華やかで美しい音色を奏でられるように仕上げられています。
初心者や上級者でも使いやすいようにカバードキーとリングキーを選択できるところも有難いと事ですが、これにより初めての方はもちろんのこと、学生の吹奏楽、市民楽団、アマチュアプレーヤーからプロフルーティストまで幅広く愛用するフルートとなっています。
予算40万円以下:シルヴァーソニック(SILVERSONIC)
現在の価格はコチラ |
キーメカニズムのみが洋銀製で、あとは総銀を用いた明快で切れ味がよく、深みと柔軟性のある音色を実現したフルートとなっています。精度と音質にこだわりを持つことで、高品質のフルートを実現しています。価格こそ高めですが、この価格でこの品質が手に入るのであれば損はありません。プロも使うような高い品質のフルートをお求めであれば、おすすめの一品となっています。
予算50万円以下:アーティスト(ARTIST)
現在の価格はコチラ |
全てを総銀製で仕上げた珠玉の一品です。三響らしい丁寧な造りで、音程も安定しており、澄み切ったクリアな音色を奏でてくれます。名器としても名高く、国内外のプレーヤーから愛される、まさに三響を代表するフルートとして仕上がっています。三響独自のニューEメカニズムを無料で取り付けられるのも嬉しいところです。コンクールやコンサートなどで表舞台に立つ相棒として購入してもいいかもしれません。