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フルートの心臓部!頭部管の正しい手入れと調整方法

フルートの頭部管の手入れ

フルートはいくつかのパーツに分解することができ、そのどれもが重要な機構となっているため、全てが良好な状態で使用できて初めてきれいな音で吹くことができる楽器となっています。

フルートのパーツの中でも心臓部となるのが頭部管と呼ばれるところになります。主には口を付ける部分を含むパーツになりますが、ここは特に手入れなどを徹底していないと上手く演奏できないこともあるのです。こちらでは頭部管の正しい手入れと調整方法をご紹介していきます。

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フルートの頭部管とは?

フルートの頭部管とは?

フルートの頭部管はフルートを演奏するとき口を付けるリッププレートがある部分になります。またそのリッププレートに開いている息を吹き込む穴の部分を唄口と言います。

リッププレートはメーカーによって形が違いますが、唄口はアンダーカットと呼ばれる穴の内側を削ることで低音をより出しやすい構造になっている共通の構造を持ちます。当然ですがフルートは息を吹き込まなければ音は出ず、またそれ以外にもきれいな音が出るように詰められているコルクと反射板などが存在し、まさしく音を作るための心臓部とも呼べる場所になっています。

>>フルートの足部管についてはコチラ

フルートの頭部管のお手入れに必要な道具

フルートの頭部管のお手入れに必要な道具

フルート全体の手入れもそうですが、頭部管の手入れは特に重要となります。口を付け、息を吹き入れるため呼気に含まれる水分や、汗などが溜まりやすい場所であり、水気が最も多い場所でもあります。そのためこれらを拭き取る必要があり、最低限でも以下の道具が必要となります。

  • クリーニングロット
  • ポリシングガーゼ
  • マウスピースクリーナー

上2つについてはフルート全体の手入れでも使用しますが、マウスピースクリーナーは頭部管専用の手入れ用品となります。クリーニングロッドは手や指では届かない頭部管の奥までガーゼを届かせるための棒であり、その先端にポリシングガーゼを巻き付け、水分や汚れを取り除くことができます。また先述した反射板の位置確認と調整にもクリーニングロッドが活用できます。

マウスピースクリーナーはスプレータイプのクリーナーになります。リッププレートなどは唇を付ける場所であり、使用していると汚れが付いてきます。もちろん拭くだけでも落とすことは出来ますが、マウスピースクリーナーを吹きかけガーゼで軽く拭くだけで簡単に汚れが取れます。無くてもいいものですが、あれば便利なものだと理解しておくといいでしょう。

>>足部管の手入れについて詳しくはコチラ

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フルートの頭部管のお手入れ方法

フルートの頭部管のお手入れ方法

頭部管は唇に触れ、息を吹き入れることからフルートの心臓部とも言われるほど重要な場所です。他の部分の手入れももちろん重要ですが、頭部管の手入れは日々のケアが非常に重要となります。

毎日のケアをしっかりしておかないと、匂いやサビ、あるいはカビの原因となってしまい、頭部管を長持ちさせることができません。ここからは、その手入れの方法をご紹介していきますので、しっかりと理解して長持ちさせるようにしていきましょう。

頭部管の水分を抜き取る

まずはクリーニングロッドにポリシングガーゼを巻き付け、頭部管内部を優しく沿わせながら水分を拭き取っていきます。拭き残しが無いように念入りに行っていただきたいですが、力いっぱい入れるとコルクや反射板の位置がズレるので、あくまで優しく行うようにして下さい。

また間違っても水洗いはしないようにしましょう。金属製なので水は天敵ですし、何よりコルクがあるため水を含むと変型に繋がり、音が鳴らなくなるため厳禁になります。

スプレーを使用して雑菌する

続いてマウスピースクリーナーをリッププレートにワンプッシュし、ガーゼで軽く拭いて汚れなどを落としましょう。こうすることで除菌もできるので、唇を付ける部分としては清潔い保つこともできます。ただ毎日の手入れではなく、定期的に行う程度で良いです。

フルートの頭部管の調整

フルートの頭部管の調整

毎日手入れをするとき、同時に調整をチェックすることも大切です。具体的には頭部管にある反射板の位置を調整することをさします。この位置が日々の倍音の音程や音色を左右するポイントとなってくるのです。

反射板の具体的な効果については物理的な内容が入ってくるのでこちらでは割愛しますが、調整をすることで、正しい空気の圧力を生みフルートとして正しい音色を奏でることができます。具体的には唄口の中心部から反射板までの位置が17mm離れているのが正しい位置とされています。ではその確認方法やズレる理由を見ていきましょう。

反射板の位置を確認する方法

クリーニングロッドが使えます。頭部管を分解した状態でロッドを差し込み、先端を反射板に当てます。

その状態で唄口から覗き込み、ロッドに刻まれた線が唄口の中央部に合っているかどうか確認してください。

反射板の位置がずれる理由

反射板がズレる理由としては主に2つ挙げられます。それがヘッドコルクの老朽化と、清掃時の力の入れすぎです。ただもっと単純な原因として頭部管にあるヘッドスクリューの緩みを直した拍子に位置がズレるという事があります。

ただこれ自体は頻繁に起こるものではありません。しかし老朽化に関しては1度起こるとコルクの交換が必要になりますし、清掃時の力み過ぎは癖になってしまうと頻繁に起こります。そのため注意が必要な事案になります。

ヘッドコルクの老朽化

手入れでも少し触れましたがコルクは水分を含むことで変形します。水で洗わなかったにしても、使い続ければ呼気に含まれる水分などを吸収し、徐々に消耗して痩せてしまうのです。そうなると、頭部管との間に隙間ができズレやすくなるのです。

日々の手入れで水分は可能な限り拭き取り、保管時は湿気を含みすぎないようにすることが大切ですが、それでも天然の物質である以上どうしても劣化はしていきます。そうなった場合は交換時期と考えるしかないので、楽器店などに持っていき修理してもらいましょう。

掃除をする際に力を入れすぎている

内部の清掃の際、クリーニングロッドを強く入れてしまうと、その先端で反射板とコルクを奥に追いやってしまうことがあります。確かに上述した通り、水分は出来る限り拭き取った方が良いですが、強く押してしまうとコルクが奥に入り込み、その形状に合わせて痩せてしまう原因になります。

つまりこれも結果的にはズレると同時に、コルクの緩みの原因にもなるのです。強く入れれば水分が取れるというわけでもありません。優しく拭き取ることで反射板の位置を変えてしまうリスクも減るので、手入れの仕方を改めることも必要です。

反射板の調整は楽器店に任せましょう

もし反射板がズレていたらどうするか、という状況に直面すると思います。実は反射板の調整は自分でも行うことができます。それこそ先ほど使ったクリーニングロッドを使うことで可能です。

ただしこれはあまりおすすめしません。位置がズレているからと言ってロッドで強く押せば奥に入れることは出来ますが、それによって奥に行き過ぎてしまい、結果コルクが痩せてしまうこともあります。また反射板に凹みが出来るなどのリスクもあり得ます。

位置調整は意外と力加減などが難しいのです。そのため反射板の位置がズレていた場合には楽器店に任せる方が良いです。実際にプロに任せるべきという意見の方が大半であり、自分で位置を直すといい、という意見はほとんど見られません。

音を作る重要な部分であり、単純な機構ながらシビアな調整が必要な場所でもあります。先ほど17mmとご紹介はしたものの、正確にこの位置に合わせるのは素人ではなかなか難しいのです。長持ちさせたいのであればプロの技術に任せるのが賢明な判断でしょう。

自分で調整する方法

しかし時間の問題で、楽器店などに持ち込めないという方もいらっしゃるでしょう。そこでここからは応急処置的ですが、その方法をご紹介していきます。ただし繰り返しますが、反射板の調整はかなりシビアであり、無理に調整すると音がで無くなる、正しい音色が出なくなるなどのリスクが高いです。その危険性を念頭に置いた上で、自己責任で行って下さい。

対処フローは2種類でそれぞれ処置の仕方が違うので、位置を確認の上、方法を誤らないのように注意してください。

反射板が奥に行き過ぎている

反射板が奥(ヘッドスクリュー側)にズレていた場合は、ヘッドキャップを緩め、正しい位置までクリーニングロットを使って反射板を押してから、再度ヘッドキャップを締めてください。

反射板が手前に行き過ぎている

反射板がズレてキー側に出てきている場合は、ロッドの先端にガーゼを巻き、正しい位置にクリーニングロットを使いながら反射板を押してください。ただし思いっきり押さず、少しずつ力を加えて押してください

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