桜井の特徴や評判と人気のおすすめフルート
フルートを製造するメーカーはいくつもありますが、その中でもオーダーハンドメイドを行うメーカーは限定的です。日本には桜井というメーカーがオーダーハンドメイドによって、世界に1本しかないフルートを作り上げてくれます。
その品質は非常に高く、オーダーさえできていれば自分に最適のフルートを得ることができます。こちらではそんな桜井の特徴や評判と人気のおすすめフルートをご紹介してきます。
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桜井とは?
桜井は埼玉県比企郡滑川町と神奈川県中郡大磯町にそれぞれ工房とアトリエを持ち、フルートの製造を専門とする桜井フルート製作所というメーカーです。技術者はわずか3名ですが、様々な材質を元にしたフルートの製造から修理まで請け負っています。
1959年に立ち上げられて以来、桜井秀峰を代表としてハンドメイドによる高品質にこだわっており、ブランドとしては「Koichiro Sakurai」と「Shuhou Sakurai」の2つを展開して、それぞれ技術者の名を取ったクオリティの高いフルートを提供しているメーカーです。
桜井のフルートの特徴
桜井のフルートは他メーカーとは決定的な違いが存在します。上述通りハンドメイドではあるのですが、大抵のメーカーは既に決められている設計通りに組み上げるのに対して、桜井では客の用途や好みに合わせて丁寧に1本1本作り上げるという手法をとっています。
つまりは完全オーダーハンドメイド製作をしているのが桜井の特徴となっています。そのためフルートとしての形状は最低限基本のものを踏襲した上で、自分にコーディネートしたフルートを作ることになるのです。
そうなると世界に1本しかない自分だけのフルートとなるわけであり、フルートの特徴や特性を踏まえるとするのであれば、自分に最も適したフルートに出会える可能性があるという事です。
しかしコーディネートを間違えれば最悪の選択となってしまう可能性もあるだけに、比較や試奏などをしっかり行った上で、さらには適切なコーディネートやアドバイスを受ける必要がある商品でもあるという事です。
フルートの扱いがほとんどですが、一部ピッコロの製造もおこなってくれます。また高価ですがプラチナ製のフルートも製造してくれます。
桜井のフルートの音色
桜井のフルートは上述の通り完全オーダーメイドであるため、決まった音色というものがありません。ただ強いて言えばですが、純粋で乾いた音色というのが挙がります。弱く息を吹き込んでも良く鳴り、また力強く吹いても荒々しくなく、豊かな音量を生み出してくれます。
ただオーダーメイドであるため、吹きやすさは完全に相性に因ってしまいます。最高の相性のフルートに出会えれば演奏しやすいですが、最悪の相性のフルートを選んでしまう可能性もあるため、フルート選びには慎重になる必要があるメーカーでもあります。
桜井のフルートの価格
桜井のフルートはそのクオリティにこだわりを持っているので、一番安いものでもGSのC足部管で30万円前後、一番高いものだとPt900で350万円前後となっています。ハンドメイドのみとなっているので全体的にも高くなるのは当然のことですが、それだけ平均的な価格帯も高くなります。
Eメカニズムなどオプション搭載のものと、実用性に欠けるプラチナ製のものを除いたとしても、およそ997,000円と1,000,000円に及ぶ平均価格となっています。一般的に手が出る700,000円ほどまでで平均を出しても503,000円となるので、フルートの相場が300,000円ほどであることを考えてもかなり高い価格帯であることが分かります。
桜井のフルートはどんな人ににおすすめ?
桜井のフルートは間違いなく上級者向けのフルートと言えます。自分の癖や好みなど、それらを熟知した上でコーディネートする必要があるため、初心者はもちろんのこと、中級者でも注文が難しいものとなっています。そのため、上級者でもフルートを生活の主体として使われる方におすすめと言えるでしょう。
自分に合ったものが作れるのであれば、この上ない最適なフルートはありません。もちろん製造者によるアドバイスももらえるので、中級者でも作れないことはないでしょうが、価格もかなりするので、そこまでのものを手に入れなければいけないか、と言われれば微妙なところです。
桜井の評価や評判
桜井のフルートは購入される方もそれほど多くなく、また玄人が手を出すことから、あまり評判というものは見られません。しかしそれを購入される方々はみな、自分に最適なものを購入できることが出来ることもあり、その点では好評です。良い意見もあれば悪い意見もあるため、それぞれの視点で意見を見てみましょう。
良い評価や評判
やはりオーダーハンドメイドという事で、その完成度と出来栄えは大したものだそうです。自分に合ったコーディネートさえできていれば、しっくりくるフルートが出来上がるわけですから、これ以上ない満足感得られることでしょう。
これはメリットでもあります。各メーカーの商品を試奏してもいまいち合うものが無かった場合、どこかで妥協しなければいけないところが出てきますが、全てにおいて自分に合わせられるのであれば、こだわりを持って商品を選べるわけです。それだけにフルートに人生をかけている方にとっては、まさに最適のフルートと言えます。
吹く人を選ぶところはありますが、繊細でとてもいいフルートと言う声も挙がっているだけに、そのクオリティは疑いようのないものでしょう。
悪い評価や評判
オーダーハンドメイドは、先述したように自分に合わない最悪のフルートになってしまうリスクもあります。そのような意見は今のところ見当たりませんが、もしかするとネットに書き込みがないだけかもしれません。
またこれは悪い評価に当たるかどうかは微妙ですが、製造者の方がとにかくこだわりが強く頑固者で、作ってもらうにしてもまずはその方のご機嫌が取れないとダメという意見も見受けられました。
現在は2代目になっているため、多少の融通は利くようですが、それでも職人気質、という事なのでしょう。だからこそのクオリティとも言えますが、全体的にここが評価を下げてしまっている要因にも思えます。
桜井で人気の高いおすすめのフルート:厳選3種
それでは桜井で人気の高いおすすめフルートもご紹介していきましょう。全体的に価格が高いですが、その中でも3選厳選し、予算ごとにおすすめのものをピックアップしてみました。
予算30万円台:GS
現在の価格はコチラ |
洋銀製のフルートにはなっているもののそのクオリティは総銀製にも負けていません。明快でやわらかな音色ではあるものの、軽薄ではなくしっかりとした音質で奏でることができます。初心者だからこそ良い楽器で良い音色を目指してほしいという強い信念のもと作られたフルートです。
そのためクオリティとしては、初心者はもちろんのこと、中級者でも満足できるような商品となっています。価格こそ高めですが、最初からしっかりした長期的に使えるものを選びたいのであればおすすめです。
予算50万円以下:SS-Ⅰ
現在の価格はコチラ |
管体と頭部管が総銀製のこちらはその音色を重視しています。キーメカニズムには洋銀製を使うことで、軽いフィンガリングを可能としており、操作性を重視しながら音質を整えるこだわりが伺えます。予算や音の好みに合わせてトーンホールや座金、ポストを銀製にカスタマイズ可能といったオーダーハンドメイドならではの特徴も持ち合わせたハイクオリティのフルートです。
予算80万円以下:SP
現在の価格はコチラ |
全てを総銀製で揃えた逸品であり、桜井での1つの集大成とされるモデルです。表現の幅や奥行きを十分に広げられるフルートとなっており、その操作性はもちろんのこと、音色まで自分好みにオーダーできる仕様となっています。