絶対知っておきたい!人気の高い有名外国人フルート奏者
オーケストラで花形の1つとされるのがフルートであり、高貴で美しい音色からソロパートで人々を魅了しています。あるいはソロコンサートによる演奏で人々を惹きつけてやまない楽器でもありますが、それは楽器だけでなく奏者の力量も合わせて生まれる魅力です。
日本では多くの方がフルートの演奏をされていますが世界的にも奏者は多く、人気の高い海外のフルート奏者もいます。
現在活躍されている方から伝説とまで言われた故人まで、ここでは人気の高い有名外国人フルート奏者をご紹介していきます。
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ジェームズ・ゴールウェイ
「フルート奏者であればこの方を知らない人はいない、そのような人がいればそれはモグりだ」とも言われるほど有名なフルート奏者です。
「黄金のフルートを持つ男」という通称で知られ、ソリストとして数々の名声を欲しいがままにした生きる伝説です。1979年に英国のエリザベス2世から大英帝国勲章を、2001年にはナイトの称号を授かっています。
また経歴も華々しく、ロンドン交響楽団やロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団を経て、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団に入団し、それぞれで首席フルート奏者として活躍していましたが、一時の不和により退団しソリストとなっています。
世界的な成功を収めた映画「ロード・オブ・ザ・リング」でも演奏を披露しており、モーツアルトや、カール・ライネッケの協奏曲など、様々な楽曲を演奏しています。
エマニュエル・パユ / ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
エマニュエルもベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の首席として名高いフルート奏者です。
ソリストとしても活躍されていますが、2000年に抱える仕事の多さから一時管弦楽団を退団しています。しかし2002年には復帰し、現在も活動を続けています。
ヴィヴァルディの協奏曲集・モーツァルトの協奏曲と四重奏曲・イベールの協奏曲・プロコフィエフのソナタ・ハチャトゥリアンの協奏曲など多くの曲を演奏し、録音活動をしていたことでも有名な奏者です。
ヒューバート・ロウズ
フルートやピッコロの演奏を生業としているフルーティストです。またクラシックだけでなくジャズフルート奏者としても有名です。
音楽一家として知られるロウズ一家の次男として誕生し、ジュリアード音楽院を卒業してフルーティストとして活躍するようになりました。1970年代にはグラミー賞に3回ノミネートされるほど実力が認められています。
ジャン=ピエール・ランパル
フランス人フルーティストとして有名であり、ピアノや弦楽器が先駆けていたソロでの鑑賞楽器としての地位を世界的にフルートにも認めさせた立役者的存在です。
世界各地での演奏旅行を行うと共に、パリ・バロック合奏団なども組織した人物でもあります。
その功績からパリでは彼の名前が付いた国際フルートコンクールが開催されるなど、今なお愛されるフルーティストの1人です。
パトリック・ガロワ
上述のランパルに師事したフランスのフルート奏者であり、指揮者でもある人物です。パリ音楽院でランパルに出会い、卒業後はリール・フィルハーモニー管弦楽団の首席奏者を経て、フランス国立管弦楽団に入団、ここで首席フルート奏者として活躍し、スター・フルーティストとして有名になりました。
1984年にそのポストを辞し、ソリストとして各地のオーケストラで演奏しています。日本でも小澤征爾と共演していることでも有名です。また「ドイツ・グラモフォン」や「ナクソス」など多くの録音を残している方でもあります。
ジャック・ズーン
ジャン=ピエール・ランパル国際フルートコンクールで審査員特別賞を受賞など、その才能を世界に認められたオランダのフルート奏者です。ボストン交響楽団の首席フルート奏者として活躍した後、現在はソリストとしても活動を行い、ルツェルン祝祭管弦楽団、サイトウ・キネン・オーケストラでも首席フルート奏者を務めています。
またズーンモデルと呼ばれる木製フルートを自ら開発し、演奏を行うことでも知られているフルーティストとなっています。
ウィリアム・ベネット
イギリスとのフルーティストとして名高く、ロンドン交響楽団やアカデミー室内管弦楽団、イギリス室内管弦楽団など数々の首席奏者を歴任してきた人物でもあります。それ以上に、これまで世に出た多くのフルーティストの要請にも貢献、また楽器の性能改善など演奏以外の部分でも尽力している人物です。
実はこの性能改善が現在のスケール設計となっており、世界的なフルートの標準となっています。これら音楽への貢献を認められ、エリザベス2世より名誉大栄勲章第4位を(O.B.E)を授与されています。
フィリップ・ピエルロ / フランス国立管弦楽団
フランス国立管弦楽団で首席フルート奏者として活躍するだけでなく、欧州の著名なオーケストラと共演する世界的に有名なフルーティストです。世界の主要な室内楽音楽祭にも登場するなど多忙な演奏活動をしていますが指揮者としても活躍する演奏家でもあります。
エミリー・バイノン / ハーグ王立音楽院
オランダ出身のフルーティストであり、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の首席フルート奏者も務める人物です。世界的にも有名ですが、日本のフルートファンにも馴染みが深く、NHK交響楽団との共演後、霧島国際音楽祭でのマスタークラスの指導などを行い、日本でも活躍しています。
現在はハーグ王立音楽院で教鞭をとるなど、指導者としてもその活躍の場を広げるほか、ルクセンブルク・フィルハーモニー管弦楽団の首席ハープ奏者である妹のカトリーヌ・バイノンと「フルート・ミステリー」などの曲も発表しています。
デニス・ブリアコフ / メトロポリタン歌劇場管弦楽団
ロシアのフルート奏者で、11歳の時から独奏者としてロシア各地で演奏を重ねてきた実力者です。フィルハーモニア管弦楽団など数々のオーケストラで演奏し、現在はメトロポリタン歌劇場管弦楽団の首席フルート奏者を務めています。
それだけでなく、コンチェルティーノ・プラガ国際コンクールで1位、バーネット財団フルートコンクールで1位をとるなど数々の入賞歴がある人物でもあります。
オーレル・ニコレ
スイス出身のフルーティストです。12歳でステージに立ち、パリ・コンセルヴァトワールの卒業コンクールで優勝するなど華々しいスタートを切った彼は、その後もジュネーブ国際コンクールで優勝するなど数々の経歴を持っています。
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の主席フルート奏者としても名高い彼ですが、それ以上にJ.S.バッハのフルート作品の演奏に定評があることとでも有名です。そこから「最高のフルーティスト」の1人として称される人物でもあります。
イレーナ・グラフェナウアー
スロベニア出身のフルート奏者で、ミュンヘン国際音楽コンクールやジュネーブ国際裁音楽コンクールで上位入賞を果たす実力者です。上述のオーレル・ニコレに師事し、後にオーケストラの楽団員やソリストとしても名が知られています。
マルセル・モイーズ
モイーズはフランスのフルート奏者であり、14歳でパリ音楽院へ入学して、3年後に首席でフルート科の勉強を終えるほどの実力を持った人物でした。タファネルとフィリップ・ゴベールに師事しながら、1940年まではパリ国立音楽院の教授を務めるなどフルート奏者として教育にも従事していました。
その教え子には先述のオーレル・ニコレらがいます。また管楽器における最大の弱点を克服するための「ソノリテ」を作りあげた方でもあり、フルートを学ぶものであれば決して避けては通れないほどの存在としても知られています。
彼は20世紀最大のフルート奏者の1人としても称されており、その清澄かつ柔軟でよく透る音色によりフランス的様式の体現者として世界中から注目を受け、また彼の存在は多くの影響を与えたと言われています。
イアン・マクドナルド / キング・クリムゾン(バンド名)
彼はフルート奏者だけでなく、サックスやキーボード、ヴィブラフォーンなどマルチプレイヤーとして活躍するロックミュージシャンです。優しく奏でられる「風に語りて」にてその資質を開花させました。
イアン・アンダーソン / ジェスロ・タル(バンド名)
この方もロック・バンドであるジェスロ・タルのリーダーとして知られていますが、フルート奏者としても有名です。彼には変わったエピソードがあり、それがフルートを始めたきっかけとなっています。
周りにギターが上手い連中が多かったことから、彼は楽器転向のため楽器店を訪問し、店員に「ここに置いてあるヴァイオリンとフルート、どちらが簡単に演奏できる?」と質問したところ、フルートと言う返答が返ってきたことから、その練習を始めたと言われて