エアロバイクで行うタバタ式インターバルトレーニング
ダイエットや有酸素運動を室内で手軽にできるエアロバイクですが、やるのであればやはり効果的に行いたいですよね。そんな方におすすめのトレーニング方法がインターバルトレーニングです。その方法を行えば非常に高い効果を得ることができます。
もっと速く!もっと強く!スポーツのための身体強化のためにエアロバイクを使用する方のために、こちらではその効果的なトレーニングであるインターバルトレーニングについてご紹介していきます。
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インターバルトレーニングとは?
インターバルトレーニングをご存知の方も多いと思います。中高で運動部に所属していた方、あるいは現在スポーツ関係のチームに所属されている方は実際に行ったことがあるトレーニング方法だと思います。ただ、知らない方もみえると思うので、こちらで概要などをご説明しておきます。
インターバルトレーニングとは高負荷と低負荷を交互に繰り返すトレーニング方法を言い、無酸素運動のトレーニング方法の1つでもあります。心肺機能の強化に大きな効果があり、主に長距離走の練習で行われます。負荷が大きいので、週に2~3回ほど行うのが一般的となっています。
通常のトレーニングであれば、トレーニングの間に休息をとります。インターバルトレーニングでも休息はとりますが「不完全休息」であり、休息期間中も低強度で運動をし続けるのが特徴となっています。
また短い間隔に目標が出来るので、モチベーションを保ちやすいという心理的刺激があるのも特徴です。そのため、あくまで目的はスタミナの増進や疲労への耐久力をつける事であり、スピードの強化などではありません。誤解されがちなので気を付けてください。
90%の全力運動と休息を繰り返す形になるので、非常にハードなトレーニングとなっています。そのため効果は非常に高く、20分間のトレーニングで消費される体脂肪は40分間の有酸素運動のほぼ6倍ともいわれています。
ただその分疲労度が高く、身体にかなりの負担をかけるため、普段はトレーナーなどの指示のも元で行う必要があります。
HIIT(ハイ・インティシティ・インターバル・トレーニング)
このインターバルトレーニングの発展型としてさらに強度が増したのが高強度インターバルトレーニング(HIIT)という方法です。高強度間欠的運動やスプリングインターバルトレーニングとも呼ばれ、インターバルトレーニングの拡張型として存在しています。
短時間の無酸素運動と負荷の低い回復時間を交互に繰り返すトレーニング方法であり、運動能力の向上、グルコースの代謝の改善、脂肪燃焼効果の増進を目的としています。
また、このトレーニングは心血管運動の一種でもあり、心肺機能強化にも大きな効果を示しています。
タバタ式トレーニング(タバタプロトコル)
このHIITを元に立命館大学の田畑泉教授を中心としたグループによって1996年の研究に基づいたタバタ式トレーニングというものがあります。
これはスピードスケートのオリンピック選手に対し、20秒間の170%VO2maxという超高強度の運動を行い、10秒間の休息をとるというトレーニングを合計4分間8セット行いました。
このトレーニングを機械的にブレーキをかけたエアロバイクでも行われ、20~30分は起き上がれないほど追い込んだそうです。しかしその効果は絶大で、有酸素運動と無酸素運動の両方の要素を持つトレーニングとして確立されていきました。
インターバルトレーニングの効果
上記のHIITやタバタ式トレーニングもそうですが、誤解をしてはいけないのがこのトレーニングの効果です。
このトレーニングで痩せると思ってみえる方もみえますが、それは全体として途切れることなく高負荷と低負荷の運動を繰り返し行うことで有酸素運動としての働きもあるため、副次的に痩せるだけです。
先述したこのトレーニングの目的にもある様に、あくまでも身体強化にその効果が表れます。どれも無酸素運動を主としているため、筋力トレーニング、特に瞬発的な速筋を鍛える意味合いが強いトレーニングとなります。
このタバタ式トレーニングでは特に顕著ですが、短時間に高負荷を身体にかけることになるため、その中で動き続けるので筋肉に乳酸が溜まるようなトレーニングを行うことになるのです。
通常のインターバルトレーニングでも90%全力運動を行っているため、持続できる時間は僅かとなります。
また身体を動かし続けるために酸素を含んだ血液を身体全体に行き渡らせなければいけません。休息中でも低負荷の運動を行うため、トレーニングが続く限りは多くの酸素が必要となります。
そうなるとそれを送り出すための心筋、そして肺活量の強化も必然的に行われていくことになるのです。総じて身体の全体的な強化に繋がっていくため、身体能力の向上の効果を得ることが出来るのです。
タバタ式トレーニングの効果
タバタ式トレーニング限定で言えば、このトレーニングを発表した田畑教授の論文では以下の様な効果があると公表されています。
- 持久力を示す「有酸素性エネルギー(最大酸素摂取量)」が10%上昇
- 中距離走の能力を示す「無酸素性エネルギー(酸素借)」が30%上昇
- 最大酸素摂取量が上がるため、糖代謝(インスリン感受性)が上がり、糖尿病などの生活習慣病予防になる
タバタ式トレーニングを1日1回、週2回を6週間行った場合と、有酸素運動60分を週5回m6週間行ったときと同程度の最大酸素摂取量の上昇が認められたようです。
有酸素運動と違い無酸素運動能力の上昇も認められたあたり、タバタ式の効果はかなり高いと言えます。
エアロバイクを使ったタバタ式トレーニングの方法
それではエアロバイクを使ったタバタ式トレーニングの方法をご紹介します。方法自体はそれほど難しくないのですが、先述した通りかなり強度が高いので最低でも体調が万全な状態で行ってください。
まず方法ですが、最大酸素摂取量の170%の強度で行う必要があります。これは最大心拍数で考える必要があるのですが、以下の様に計算すれば算出できます。
(220 - 年齢)×0.9
自分の年齢に当てはめて計算してみてください。これは90%全力運動に基づいて算出する計算式になります。こちらのページの最後に18~40歳までの数値を参考として一覧にしておきます。
エアロバイクで行うタバタ式トレーニングメニュー
トレーニングメニューですが、次のようになります。
- まずはウォーミングアップとしてストレッチをした後、軽く漕ぐ。
- 体が温まったら20秒間、全力で漕ぐ。
- 20秒たったらペースダウンし、10秒間軽く流す。
- 20秒全力、10秒休息を1セットとして計6~7セット繰り返す。
- セットが終わったら、クールダウンとして軽く脚のストレッチで終了する。
これを週1回行います。間違っても毎日行わないでください。相当な疲労度になるため、身体が回復しきらない状態で行うと怪我をする可能性が高まります。
セット数8回という意見もありますが、6回反復時で目標心拍数に届くことを推奨されているため、このセット回数となります。
タバタ式インターバルトレーニング用の参考数値表
先述通り、一覧としたものを掲載しておきます。ウォーミングアップ心拍数も一緒に載せてありますので参考にしてください。
年齢 | ウォーミングアップ 心拍数 |
目標心拍数 |
18 | 121 | 182 |
19 | 121 | 181 |
20 | 120 | 180 |
21 | 119 | 179 |
22 | 119 | 178 |
23 | 118 | 177 |
24 | 118 | 176 |
25 | 117 | 176 |
26 | 116 | 175 |
27 | 116 | 174 |
28 | 115 | 173 |
29 | 115 | 172 |
30 | 114 | 171 |
31 | 113 | 170 |
32 | 113 | 169 |
33 | 112 | 168 |
34 | 112 | 167 |
35 | 111 | 167 |
36 | 110 | 166 |
37 | 110 | 165 |
38 | 109 | 164 |
39 | 109 | 163 |
40 | 108 | 162 |