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身長に合わせた縄跳びの長さの目安と調節方法

縄跳びの長さ

縄跳びはその長さによって跳びやすさが違うことをご存知でしょうか。実は正しい長さで跳んでみえる人が多くないのが現状なのです。今回は自分に合った長さに調整するための基準や方法をご紹介します。

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縄跳びのベストな長さとは?

縄跳びのベストな長さとは?

縄跳びを選ぶ上で、あるいは跳ぶ上でどんな長さでもいいとかと言えばそう言うわけではありません。ベストな長さというものがあります。まずはその調整の仕方をご紹介したいと思います。

もし縄跳びが手元にある方は実際にやってみてください。無い方はあるものと思ってイメージしてみてください。

ベストの長さとは「縄跳びのロープの真ん中を両足で踏み、両肘を90°に曲げた状態で手首を曲げず左右に開いた状態でピッタリの長さ」とされています。なぜこの状態がベストのなのか、と言うことも一緒に説明しておきます。

縄跳びが今手元に無い人でも上腕を体に密着させ、肘を90°に開くことはできると思います。さて、その肘と肘を仮に線で結んだとして、その線上付近には何があるでしょうか。そう、おへそがあります。へそは人体のほぼ中心にあります。つまり頭の頂点から地面までの調度中間にあることになります。

縄跳びは手首を軸として上下に回転します。よって両足で踏んで肘を90°に保てるロープの長さは、調度ロープが上にあがった時、頭の上を通り過ぎる長さに等しいことになります。

長すぎず短すぎず、最適な長さを測るために簡単な調整の仕方がこの方法になります。もし長さが合わない場合は、持ち手の中の留め具で長さを調整し、上述の状態を作れるようにしてみてください

>>縄跳びの上達のコツ

身長に合わせた縄跳びの長さの目安

先述の方法で最適な長さを調節できますが、おそらく縄跳びを始めた頃の説明では「身長+55cm」と教えられた方もみえるのではないでしょうか。

ここでは便宜上、身長+55cmの方法を「身長調整法」、先述の両足で踏む方法を「体格調整法」と呼ばせてください。

この方法は先ほどの状態を作らなくても具体的な数値として測ることができるため分かり易いです。この方法に則って行えばすぐに調整できるでしょう。ただ、この"長さ"とは持ち手の部分を含みません。あくまで持ち手の中のロープの端から端までの長さを指します。注意してください。

また、身長調整法はなかなか長いロープを測らなければいけないのでメジャーなどが必要になります。プラスして作業としては1人ではなかなか難しいです。2人以上いないと測るのは面倒でしょう。

何よりもこの方法、根拠となるものが曖昧なのです。体格調整法をしてロープの長さを測ると、身長+55cmとほぼ同じ長さとして紹介されているため、この方法でも調整ができると言うことなのです。

根拠となる長さの考察

簡単に計算してみましょう。ただし体格的な問題もあるため厳密なものではありません。そこは予めご理解いただいた上で読んでください。あと、数学が嫌いな人は読み飛ばしでも大丈夫です。

計算しやすいように175cmの人を例に考えてみます。先ほどの規定でいけばロープの長さは

175cm + 55cm = 230cm

となります。ではこれはとりあえず置いておいて、体格調整法の状態を作るためにどれだけの長さが必要なのか考えます。

足の横幅を片足10cmとし、両足で20cmとします。両足で踏んでいるのでこの20cmは足の下に隠れている部分と考えられます。縄跳びを踏み、90°の角度にすると腕の部分を下底、足の部分を上底とした台形を描きます

逆向きでは?と思う方もみえるかもしれませんが、そこは考えやすいようにひっくり返しました。話を戻しましょう。

肘から手先、持ち手のグリップを持っている部分まで片腕40cm、胴部分も40cmの合計120cm、身長が175cmであることから地面からへそまでは87.5cmと設定します。

上底20cm、下底120cm、高さ87.5cmという台形が出来ます。

さて、そうなるとロープの部分になるであろう斜辺はどうなるのでしょうか。ここで台形を三角形にします。何を言っているんだと思うかもしれませんが、上底の20cmの両端から下底に向けて垂線を引けばいいのです。

そうすると、左右に直角三角形が出来ます。この直角三角形ですが、次のような長さになることが分かります。

底辺50cm、高さ87.5cm

以上のことから直角三角形になったため、三平方の定理(ピタゴラスの定理)にあてはめればいいのです。

50² + 87.5² = √10156.25 = 100.77・・・

およそ101cmと言うところでしょうか。両側にこのロープ部分があるので斜めになっているロープは202cm、持ち手の中で固定のために"遊び"になっている部分を片側3~5cmと考えると、208~212cmとなります。

あとは足で踏んでいる部分が20cmあったので、総合計228~232cmとなり、仮定であった230cmの前後5cm以内に収まる結果となっています。以上からこの「身長+55cm」であっても、両足で踏み調整法とほぼ同じ結果は得られるわけです。

簡単にと言いながら三平方の定理を持ち出したあたり、簡単ではなかったかもしれませんね。この計算は高校1年にあがっていれば誰でもできる計算です。また身長などの数値は実際に自身の数値を参考にしました。同じ身長でも体格が違えば結果が違う可能性は十分あるのでお気をつけください。

ただ、ご紹介はさせていただきましたが、身長調整法ではなく、やはり体格調整法をオススメします。

幼児・幼稚園生の縄跳びの長さの目安

ここまで縄跳びの調整方法をご紹介してきましたが、これはあくまでも小学生以上の子が対象になります。実は幼児や幼稚園児は調整の目安が違います

まず結論から言えば、「縄跳びを片足で踏んで、伸ばしロープの端が胸の高さあるいは脇の下までくる長さ」にするのが目安です。

なぜこの長さなのでしょうか。幼児や幼稚園児は縄跳び初心者ともいえます。そのため何もかも初めてであり、どのように回したらいいのか、回すことによって何が起こるのか、など全く分かっていません。

もし何も知らない状態で縄跳びを回したらどうなるでしょうか。頭上を早いロープが通過していき、それに対して恐怖を感じる子も少なくありません。

または短いことにより、空中の高いところを跳ばなくてはいけないのでジャンプ力も必要になります。そうなると引っかかりやすくなります。引っかかったときに痛みを感じ、危険なものだと判断するかもしれません。そう判断してしまえば、身体が緊張し上手く縄跳びが出来なくなってしまうのです。

そんな子に長さの合っていない縄跳びで跳ばせたらどうなるか、想像できますか?

おそらく恐怖のあまり跳躍姿勢が前傾になってしまい上手く回せない、あるいは跳べなくなってしまうでしょう。そのため引っかかりやすくもなってしまい、結果縄跳びを嫌いになってしまいます。

つまり、初心者である幼児あるいは幼稚園児にとって、縄跳びを長く調整することは正しい姿勢で跳んでもらうために必要なことなのです。

また長くすることはプラスに働くこともあります。縄跳びはテコの原理を利用しています。そのため縄が長いほど小さな力で回すことができるのです。力があまりない子でも簡単に回すことができるわけですね。

幼児は特に細かい運動が出来ない上、自分より身長の長いロープを操作することになるので、必然的に大きく回そうとして脇が開いて肩を支点にしていまうのです。そうなると余計な力がかかってしまうのですが、これは仕方ないことですね

要約すると長めに調節するメリットは以下の通りです。

  • 頭上のかなり上にロープを通すことで恐怖を感じさせず、正しい姿勢で跳べる
  • 力が無い幼児や幼稚園児でも小さな力で回すことができる

一生の競技ではないにしろ、運動に恐怖感じてしまうと身体を動かさない子供になってしまい将来的に肥満などのリスクを背負う危険性もあるため、例え縄跳びと言えど楽しくできるようにしてあげることが大切です。

>>縄跳びの教え方のコツ

縄跳びの長さと跳びやすさ

縄跳びの長さと跳びやすさ

最適な長さの知り方をご紹介してきましたが、この最適な長さとは跳びやすさにどのような影響を及ぼすのでしょうか。

最適な長さというのは得てして跳び易さにつながります。ロープには重さと長さが存在し、それは種類によって様々です。用途によって選ぶものは代わるでしょう。

一般的な技をするための縄跳びを考えてみましょう。そうなると前回し跳びや後ろ回し跳びはもとより、綾跳びや交差跳びなどテクニックが必要なものもあります。あるいは二重跳びのような速さがいるもの、駆け足とびのようにトレーニングとして長時間回さなければいけないものもあります。

そんな時、適切な力を加えて、適切なスピードでロープを回すことが必要となってくるのです。物理学的なことを言えば、身体の軸を中心として手首を支点とする動作をすることでロープを上下に動かします。

その際、ロープをコントロールする上で、ロープの中腹にかかる遠心力と逆向きの力をかける必要があります。このときの遠心力はその回転速度にも因りますが、前回し跳びを1分で120回跳べるくらいの速さを想定すると、

  • ロープの質量(ビニールロープ) m : 100g( = 0.1kg)
  • ロープが描く円の半径 r : 100cm( = 1 m)
  • 回転速度 ω : 4rad/s

遠心力の計算は F = mrω² でできるので、 F = 0.1kg × 1m × ( 4rad/s)² = 1.6N の力がかかります。

これはペットボトルに160ccの水を入れたものを握っているのと同じ重さを感じていることになるのです。たかが160ccと思われるかもしれませんが、それを100回や200回あるいは長時間回すとなると、かなりの負担になります。

しかし再三申し上げていますが、テコの原理によりこの遠心力はそのままかかるわけではありません。適切な長さにしているのであれば、これよりも小さな力で回すことができるのです。

物理学による数値的な面で考えても適切な長さにすることは跳び易さに関係していることがわかります。もちろんそれだけではありません。ここからは適切な長さで無いときの弊害も見ながら、自分に合った長さが如何に重要か知っていただきたいと思います。

短すぎる縄跳びの特徴

ではロープを短くするとどのようなことが起こるのでしょうか。まず先述の物理学的な観点で行けば、手首にかかる力は適切な長さよりも増すことがわかると思います。

また短くすることによって地面に縄跳びが付かず、常に空中を移動するロープを跳ぶことにもなりかねません。そうなると、その分だけ高く跳ぶ必要が出てくるため、それだけ運動量も上がり失敗する確率も上がります

回転する半径も短くなるため、回旋が早くなりすぎることもその理由として挙がります。そうなると1周する時間が短くなり、着地から跳ぶまでの時間が短くなるのです。そのためロープのコントロールも十分に行えなくなります

長すぎる縄跳びの特徴

それならば長い方がいいんじゃないかと思う方もみえるかもしれません。

先述した幼児・幼稚園児向けの長さでも説明した通り、長ければテコの原理で小さな力で回せます。しかし、これには大きな欠点があります。

それは伸ばした分だけ接地するロープが長くなり、その結果としてロープのコントロールが難しくなるのです。接地すると言うことは要するにロープが跳ね、たわむ事になるので跳ぶときに引っかかりやすくなるのです。

幼児や幼稚園児はあくまでも初心者です。練習は前回し跳びから始めるでしょう。そうなると多少跳ねてもゆっくりと跳ぶ事ができます。

しかし、小学生以上やあるいは我々大人は技やスピードなど使い慣れた人としての扱いになってきます。そうなるとコントロールがきかないのは跳び難くなる原因となるのです。

以上のことからも適切な長さに調整することは跳ぶためには、あるいは上達するためには必須であり重要なのです。

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縄跳びの長さ調節方法

縄跳びの長さ調節方法

では長さの基準が分かったところで、自分に長さが合っていない場合の調整法をご説明します。やり方は簡単で、どちらか片方の持ち手の固定部分を外し、中から縄の先端を出します。そのロープに留め具が付いている場合は、その留め具を先端より離すようにずらし、余分な部分を切ってください

長さを調整し終わったら3~5cmほどの遊びができるように留め具を移動させ、持ち手部分を再び固定し調整完了です。

長さ調節の注意点

長さを調整する上では切り過ぎないように気をつけてください。切り過ぎてしまうと、いざ調整が出来たと思って再び両足で踏んで確認したとき、今度は短くなってしまったとなると元に戻すのは難しい、あるいは不可能です。切るときは思い切って切らず、余裕を持たせながら少しずつ調整してください。

また先ほど留め具を使ったストレート式の話をさせていただきましたが、折り曲げ式のものもあります。こちらも切ることによって調整することは出来ますが、ストレート式のように余裕を持たせることが出来ないので注意してください。

長さの調整は大人であれば身長が伸びることも無いので一度調整してしまえば、もうすることもないでしょう。しかし子供になると身長が伸びるのでこまめな調整が必要になります。そのためにも余裕を持たせておくことは大切です。

ときどき、切らずに持ち手の中でロープを縛って格納しておく方もみえます。確かに切らなくていいので長さは自由に調整できますが、その分だけ持ち手の部分が重くなるのであまりオススメはできません

縄跳びを短くしすぎた場合

ビニールロープはPVC樹脂というポリ塩化ビニルを使用した樹脂を使っています。そのためもし短くしすぎた場合、繋ぎたい部分の表面をお互い強熱して軟化させ、軟化した部分を押し付けると容易に接着できます。これは化学で融着といいます。

ただ火を使うため少々危険です。子供の前でやると真似する可能性もあるので、目の前でやらないあるいはやってはいけないと言う注意喚起をしっかりしてあげてください。

布製のロープは持ち堤外のところで結ぶとその部分が重くなり、きれいな円を描いて回すことができなくなります。そのため、回し難くなってしまうので、このような場合は再度購入してください。ビニール製以外は基本的に布製と同じです。調整しそこなった場合は購入し直しましょう。

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