フットサルとサッカーの基本的な違いと戦術的な違い
フットサルはミニサッカーだと思っている方も多いと思います。しかし、実際はサッカーとは大きく異なります。足でボールを扱う点は、サッカーと同じですが、そのボールの種類さえ異なります。ルール面での違いと、戦術的にはバスケットボールに近いと言われる理由についてご説明します。
スポンサーリンク
フットサルとサッカーの基本的な違い
ボールとコート、競技時間の違い
フットサルはサッカーと異なる点が多数あります。まず、ボールが違います。サッカーでは、13歳以上のカテゴリーでは5号球を使用しますが、フットサルでは、4号球と同等サイズボールであり、大きさが一回り小さいです。
それに加え、フットサルボールはローバウンドといわれる弾みにくいボールであるため、実際に蹴ってみると想像以上に蹴り心地が違います。また、コートのサイズも違います。ご存じの通り、フットサルコートはサッカーに比べると非常に小さく、1/9程度の広さしかありません。
最近増えている町中にあるフットサルコートは、大小さまざまな大きさがあり、非常に狭いところもありますが、公式には「40m×20m」の大きさです。また、競技時間も異なります。サッカーでは45分の前後半で行われますが、フットサルでは、20分の前後半で行われます。
また、フットサルでは、「プレーイングタイム」が採用されていますので、ボールが外に出た際は、競技時間の計測が止まりますので、ロスタイムはありません。バスケットボールのように、タイムアウトが取れる点も特徴的です。(前後半1回づつ)
反則数のチーム内での累積と退場の扱い
サッカーでは反則数の数によってペナルティはありませんが、フットサルではあります。前後半それぞれで、チームとして6回目のファウルから、相手チームに第二ペナルティキックから直接フリーキックが与えられます。
また、イエローカードやレッドカードによる警告や退場はサッカーと同じですが、退場の扱いが少し異なります。退場させられた選手は戻れませんが、代わりの選手を補充することが出来ます。もちろんすぐに補充というわけではありません。退場してから2分後か、ゴールを決められたら選手の補充が認められます。
フットサルに関するその他の基礎知識
>>フットサルの基本的なルールを確認する
フットサルとサッカーの戦術的な違い
攻撃と守備の役割分担の違い
サッカーとフットサルは、選手の役割分担においても異なります。サッカーは広いピッチを、選手の役割ごとにポジションを分けています。しかし、フットサルは狭いコートで行うため、基本的には全員攻撃・全員守備という考え方です。
足でボールを扱うため、サッカーに近いと思われますが、実際には選手の役割分担・戦術などは、バスケットボールやハンドボールに近い競技なのです。サッカーのように攻撃と守備が分断されていないため、全員で攻撃と守備を行わなければ、必ず数的不利が生まれます。
守備の専門職であるキーパー(ゴレイロ)でさえ、パワープレー時には、相手コートでフィールドプレーヤーと一緒に攻撃に参加します。
>>フットサルにおけるオフェンスの基本的な動き
>>フットサルにおけるディフェンスの基本的な動き
フットサルとサッカーでの戦術に対する考え方の違い
上述した通り、フットサルは戦術的にはサッカーよりもバスケットボールやハンドボールに近いです。その理由はいくつかありますが、やはりコートが狭い点が最大の理由だと考えます。例えば、フットサルにはサイドという概念がサッカーとは大きく異なります。
サッカーでは、サイドは比較的大きなスペースが空きやすく、攻撃の起点として使われることが多いですが、フットサルでは、サイドにもそこまで大きなスペースが基本的にはありません。それに加え、コートが狭いためサイドもシュートエリアになります。
サイドからの攻撃もバスケットボールのようにゴールに直結します。また、パス回しやセットプレーではその違いは顕著です。フットサルは非常に緻密な動きをします。それは機械的と言い換えてもいいかもしれません。エイトやヘドントなど決められた動きで組み立てることが多く、やはりバスケットボールに近い戦術といえます。
フットサルに関するその他の基礎知識
>>フットサルの基本的なルールを確認する