2012年フットサルW杯日本対ポルトガルから学ぶ戦術
2012年フットサルワールドカップにおいて、日本が一次リーグを突破するために、非常に重要となる試合が、この対ポルトガル戦であり非常に白熱した試合展開でした。そんな日本対ポルトガル戦から、フットサルで使える戦術について紹介していきます。
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フットサルで使える攻撃面における戦術の注目ポイント
【後半残り9分】パワープレイの動き
相手はフットサル界のスーパースターであるリカルジーニョ率いるポルトガルです。ある程度難しい試合が予想されてはいましたが、前半の途中で一時1-5と引き離されます。しかし前半終了前に一点を返して2-5のまま前半を折り返します。
後半スタートからは危ない場面があるも耐え抜きスコアは変わらず、試合時間が残り9分を切った段階で日本は「パワープレイ」を開始します。
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青丸で囲んだ選手が日本の選手です。相手陣内に5人のプレーヤーがいることがお分かり頂けるかと思います。このように、自陣のゴールをがら空きにしてでも、ゴレイロがフィールドに出ることで、数的有利の状況を作り出すことができる戦術です。
これではマンツーマンでディフェンスすることはもちろんできなくなるので、画像のように、ポルトガルは真ん中をケアするために中央を固めてディフェンスをするしかありません。この状況から、数的優位を活かしてパスを回し、隙ができたところを一気に攻めます。
これはパワープレイが始まってから1点目が生まれるきっかけとなったシーンです。ボールを保持している選手(青丸)が横パスを行い、オレンジのスペースへ流れます。それにともない奥の選手(水色丸)は縦に空いたスペース(赤丸)へ流れます。
ボールを受けた選手(日本の13番)は先ほどオレンジのスペースへ流れた選手へ再度ボールを出します。この時に、オレンジの選手が相手選手をブロックしている点に注目です。これによってパスカットをさせない動きをしています。
再びボールを受けた選手(青丸)は縦に流れた選手(水色丸)へパスを通せば、ゴール前のスペースを活かす大チャンスが生まれます。
最前線でボールを受けた選手(水色丸)は中央へボールを折り返し、中に入り込む選手(オレンジ丸)にボールを合わせます。
ディフェンスにあたってボールがこぼれたところを、後ろから詰めた選手(青丸)がシュートしゴールが決まりました。その後も日本はパワープレイによって2点を返し、この試合をドローに持ち込ました。もちろんリスクも高い戦術ですが、最終手段として使えるのがパワープレイという戦術です。
フットサルで使える守備面における戦術の注目ポイント
【後半残り19分14秒】カバーリングの動き
フットサルの守備においてカバーリングというのは非常に重要な役割を果たします。1対1で抜かれた際のカバーリング、味方のミスに対するカバーリングなどがありますが、しっかりとしたカバーリングによって失点を少しでも減らしましょう。ここではオフェンス時のパスミスに対するカバーリングを紹介します。
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ボールを保持しながら下がってきた選手(水色丸)が、フィクソに位置する選手(青丸)へパスをしようとしている場面です。
しかしミスによってパスをカットされてしまいました。この場面は、水色で囲んだ選手のミスとなりますが、すかさずカバーリングしなければピンチです。後ろでパスをもらおうとした選手(青丸)は、すかさず反転しカバーリングに行っています。
その後青色で囲った選手はシュートコースを塞ぐようにスライディングし、先ほどのパスミスした選手(水色丸)も中央へのパスコースを塞ぐようにカバーリングに入っています。
このようにミスをしたり、抜かれたりした場合には即座にカバーリングに入ることで、失点を防ぐことにつながるので、必ずカバーに回ることを忘れないようにしましょう。