初心者必読!パーツ別:テニスラケットの手入れ方法
テニスで使うテニスラケットはボールを打ち返すことでかなりの負荷がかかっています。一見すれば特に変化はないように見えますが、1球1球打ち返していくことに摩耗していき、それが蓄積すればいつかは壊れてしまうのです。
テニスラケットを長持ちさせたいのであれば手入れは必須ともなりますが、その手順は意外と多いです。しかもパーツごとに手入れの方法が違うため、初心者の方は何も知らずに手入れをするのは難しいです。そこでこちらではパーツ別にテニスラケットの手入れ方法をご紹介していきます。
スポンサーリンク
テニスラケットのお手入れの必要性
テニスラケットの手入れの必要を論じるためには、そのテニスラケットをどれくらい長く使い続けたいか、という部分が大切になってきます。テニスラケットも消耗品であり、スイングやボールトの衝突などで劣化していきます。
またはプレイスタイルやどれくらいの頻度でテニスラケットを使うかで、その消耗度合いは変わりますが、いずれにしても使い続ければ寿命は縮んでいくのです。
基本的にテニスラケット自体に寿命はありませんが、消耗劣化しヒビなど入ってしまうと修理しなければやがて使えなくなります。
そうでなくても、使用時に違和感を感じるようになってこれば本来のパフォーマンスを維持できていないことから、交換することになるでしょう。
長く使っていきたいと思うならテニスラケットの手入れは必須です。
テニスラケットの寿命を少しでも延ばし常に高い性能を維持し続けるためには、使うたびに手入れをし、ヒビなどを発見するればすぐに修理に出すことで、激しい劣化を防ぐことが出来るのです。
テニスラケットの寿命
テニスラケットに明確な寿命は存在しません。これは使用者のパワーやスタイル、使用頻度、あるいは使い方によってどれくらいで使えなくなるかは異なってくるため、寿命の目安がないという事になります。
ただ一般的にハードヒッターであればどれだけ丁寧にメンテナンスをしても5~6カ月程度、さらにスピンをよくかけるのであれば3カ月程度でテニスラケットは寿命を迎えます。
逆に週1回程度のプレーならば、10年以上、下手をすれば一生モノのテニスラケットとして使い続けることも可能です。
あると便利なテニスラケット手入れ用品
それでは手入れの方法に行きたいと思いますが、その前に手入れをする上であると便利な用品を先にご紹介しておきます。
- 中性洗剤
- タオル
- 歯ブラシ
- ビニール袋
以上の用品は手入れの際に用意しておくことをおすすめします。
中性洗剤やタオルはテニスラケットの洗浄に、歯ブラシは細かい部分の洗浄に効果を発揮します。またビニール袋はテニスラケットの保管の際などにも使用できるので準備しておくといいでしょう。
中性洗剤 | タオル |
歯ブラシ | ビニール袋 |
テニスラケットの手入れ方法
それでは用品の簡単なご紹介も済みましたでの、改めて手入れの方法に移っていきたいと思います。パーツ別にご紹介していきますが、テニスラケットの手入れには順番もありますので、そこから確認しておきましょう。
- フレーム
- グリップ
- ガット
- グロメット
- バットキャップ
以上の順番で手入れを行う必要があります。この順番に従い1つ1つの手入れの方法を見ていきましょう。
1.フレームの手入れ
フレームはご存知の通り、テニスラケット全体を形作るパーツになります。全体のバランスを担っており、フレームが歪む、あるいは亀裂が入るとバランスが崩れテニスラケットとして正しい機能を果たせなくなります。まずはここから手入れを行います。基本的には練習ごとに毎回フレームの掃除をしてあげるようにしてください。
この手入れはフレームを綺麗にする意外に、先述したフレームの歪みや亀裂の早期発見にも繋がります。早い段階での発見であれば修理によって改善することも可能ですが、そのまま放置してしまえば寿命を縮める行為になってしまうため、確認して早めに見つけるためにも、日々の手入れとして重要となります。
手入れの準備
準備するものは以下のものになります。
- 中性洗剤または食器用洗剤
- タオル(使い古し)
- 歯ブラシ(使い古し)
手入れの方法
中性洗剤や食器用洗剤などを軽く薄め、新品ではなく使い古しで良いのでタオルに馴染ませて全体を拭きます。この時ガットを張ったままのことが多いので、ガットには触れないように注意しながら全体を優しく拭き上げてください。続いて細かい部分は使い古しの歯ブラシで砂などを取り除くようにしてください。グロメットやテニスラケットの先の部分には砂などが挟まっていることがあり、これが長期的に挟まった状態だと、フレームのわずかな歪みや負荷に繋がります。
2.グリップの手入れ
続いてグリップになります。グリップも説明する必要はないと思いますが、テニスラケットにおいて手で握るパーツになります。このパーツの握りやすさやグリップ力によって扱いやすさが断然変わってくるだけに、状態の確認などは頻繁に行っていく必要があります。
その上で、グリップテープ(オーバーグリップ)の交換時期が来ていたら適宜交換していくことで良い状態を保ち続けることができます。交換時期などの判断は書き出すと切りがないので、関連ページにてご確認ください。このグリップテープを交換する際、同時に手入れを行います。
手入れの準備
手入れの際には以下のものを準備してください。
- 中性洗剤または食器用洗剤
- タオル(使い古し)
こちらもフレームの手入れと必要なものは変わらないので、そのまま流用しましょう。
手入れの方法
手入れの方法としても同じです。薄めた中性洗剤などをタオルに馴染ませ、グリップ部分を拭いていきます。こうすることでカビなどの防止もできるので、より長く使用することが可能となります。あとは乾いてからグリップテープを丁寧に巻いて完成です。
先述したように手入れ自体はグリップテープの交換時に行いますが、グリップテープを交換しないときでも軽く拭き上げて上げるのもいいでしょう。ただその時に強く拭いてしまうとテープを破損してしまい、結局交換しなければならないという状態を作りかねないので注意してください。
3.ガットの手入れ
ガットももはや説明の必要はないと思いますが、テニスラケットにおいてボールを受け止め打ち返すためのストリングスのことを指します。こちらも練習ごとに毎回手入れと確認が必要なパーツになります。テニスラケットの中では最も負荷がかかっている部分なので、断線や食い込み、極端に曲がっている部分が無いかの確認を、手入れをしながら念入りにする必要があります。
これによりガットの張り替えが必要と判断された場合は、購入店あるいは自身でガットの張り替えを行いますが、詳しくは関連ページをご覧ください。
手入れの準備
こちらの手入れでは使い古しの歯ブラシを使用します。フレームで使ったものをそのまま使用して構いませんので、1本用意しておきましょう。
手入れの方法
歯ブラシを使用し、ガットに付いていることが多いボールのフェルトを落として下さい。優しく丁寧に歯ブラシを添わせる程度で十分に落とせます。ただガットの交差部分に挟まっている場合は、指などでガット同士の重なりに軽く隙間を作り落とすようにしましょう。
4.グロメットの手入れ
グロメットはガットがフレームの角で断線することを防ぐと同時に、フレームにガットが食い込まないように保護するためのパーツです。そのためガットでボールを受けるたびに、わずかに摩耗するパーツでもあります。大抵の商品はすぐに悪くなることはありませんが、日々の確認と手入れはこちらのパーツも重要となります。過度に行う必要はありませんが、出来るのであれば毎回の練習時に行うようにしましょう。
手入れの準備
こちらも使い古しの歯ブラシが有効になります。フレームやガットに使用したものをそのまま使ってもらえば大丈夫です。
手入れの方法
フレームの手入れでも触れましたが、グロメットは細かい穴があるため、溝や穴に砂の粒が挟まっていることがあります。これによりフレームやガット、またはグロメットを傷つけることがあるので、歯ブラシで落としてあげてください。必ず挟まっているわけはないので、目視での確認の上、砂が確認できれば落としてあげるくらいでもいいでしょう。
5.バットキャップの手入れ
バットキャップはグリップエンドとも呼ばれるグリップの端に付いているパーツになります。これがあることでグリップから手が抜けてしまうことを防いでくれます。ここは頻繁に手入れをする必要はありませんが、グリップの手入れ時に一緒に拭き上げてください。ただ確認していく中でこのバットキャップがぐらつくようなら、手入れが必要となります。
手入れの準備
手入れでは以下のものを準備する必要があります。
- 金槌またはソフトハンマー
- 釘(5mm程度)
手入れの方法
もしバットキャップがぐらつく場合はグリップを外し、釘で留め直します。釘を打つ場所は以前のものが打たれた場所を避けて打ってください。ただしこの手入れを行うのに不安がある方は、購入店に持ち込んで行ってもらう方が無難でしょう。
テニスラケットを手入れする際の注意点
テニスラケットはある程度の衝撃に耐えられるように頑丈には作られていますが限度があります。
手入れをする際、人の手で行うためどうしても力が入りがちになってしまいますが、力加減を誤ってテニスラケットを変形させてしまった、壊してしまったというケースも少なくありません。
そのためテニスラケットの扱いは慎重に丁寧に行うようにする必要があります。
また手入れの際に水分が付かないように注意しましょう。これはフレームに使われている素材を中心に、多くのものが水分に弱い材質で出来ています。
水分を残した場合、それによって劣化を助長してしまう可能性があるので、水分を残さないように洗剤などで拭き上げた場所は乾拭きまでしてあげるとその心配がなくなります。
テニスラケットの手入れ後の保管方法
寿命を延ばすためには保管方法にも気を遣う必要があります。テニスラケットの保管場所は直射日光の当たらない風通しのいい涼しい場所が適しています。
保管方法はラケットケースなどに入れておくのがベターですが、その際乾燥剤も一緒に入れておきましょう。さらに湿気から守るために、ビニール袋で全体を覆い、その中に乾燥剤を入れておけると更に良いとされています。
保管時の注意点について
テニスラケットは金属系の素材を使っていますので、高温の場所に保管してしまうと変形してしまうリスクがあります。
また湿気が多い場所も水分の観点から良くありません。そのため、高温多湿の場所は必ず避けるようにし、出来るだけ適した場所に保管するようにしてください。