テニスラケットのバランスポイントの選び方と調整方法
テニスラケットを探す際に、テニスラケットの重さは重要な要素ですが、それだけで自分に合うラケットは見つけられません。
ラケットの使いやすさは重さだけでなく、バランスポイントと呼ばれる要素も相まって決まってくるのです。
またこのバランスポイントは購入後でも調整が可能となっています。こちらではテニスラケットのバランスポイントの選び方と調整方法をご紹介していきます。
スポンサーリンク
テニスラケットのバランスポイント(フレームバランス)の種類と選び方
テニスラケットのバランスポイントとは、重心がどこにあるかを示したものになります。これはグリップエンドから重心位置までの距離を数値で表すことで示し、値が大きいほどグリップエンドから遠いと言うことを意味しています。
一般的にテニスラケットの先端が重いものを「トップヘビー」、ほぼ中央にあるものを「イーブンバランス」、グリップ側が重いものを「トップライト」と言いますが、それぞれで特徴が大きく異なります。
そのためテニスラケット購入時にバランスポイントを選んでおかないと、操作性や打球の飛びが変わってしまうので長さや重量だけでなく、バランスポイントも重要なファクターとなってきます。
トップヘビーのテニスラケットの特徴
それではそれぞれのバランスポイントについて見ていきましょう。まずはトップヘビーからです。
メリット
- 遠心力が大きいのでスイングしやすい
- スイートスポットに入らなくても飛びやすい
- ストロークを重視しやすい
デメリット
- 咄嗟に動かし難い
- スピンがかけにくい
- 操作性が悪い(テニスラケットに振り回されることがある)
トップヘビーは名前の通りテニスラケットの先端、フレームの先の部分に重さを感じるものとなっています。軽いテニスラケットに多く260~280g程度のものに良く用いられます。
打球感がブレやすいですが、どこに当たっても同じ打球感になりやすい特徴も持っています。グリップから遠い部分に重心があるので、その分遠心力が大きくなり、スイングしやすいためストロークを重視しやすいですが、動かし難いので速いボールなどには対応しにくくなっています。
トップヘビーのテニスラケットはこんな人におすすめ
ストローク重視、パワー重視の方におすすめのバランスポイントになります。ストロークが打ちやすいのはもちろんのこと、遠心力が働きやすいので、どこに当たってもボールを返しやすいという点があります。
軽いラケットで打ち負けてしまい悩まれている方は、こちらのバランスポイントのものを使ってみてもいいかもしれません。
>>ストローカー向けテニスラケットおすすめランキングはコチラ
イーブンバランスのテニスラケットの特徴
イーブンバランスは、中心に近い位置にバランスポイントがあるものです。300g前後のものに多く、打球感や特徴はトップライトとトップヘビーの中間的な位置に属するものとなっています。
そのためストロークも打ちやすく、ネットでも活躍できるオールラウンダーに適したものとなっています。
イーブンバランスのテニスラケットはこんな人におすすめ
ストロークもネット際の攻防もどちらもこなす方にはおすすめのバランスポイントになります。
トップヘビーのようにストロークが打ちやすいわけでも、後述のトップライトのようにボレー向きでもないですが、そつなくこなせるバランスが良いものとなっています。
>>ストローカー向けテニスラケットおすすめランキングはコチラ
トップライトのテニスラケットの特徴
トップライトはグリップヘビーとも言われ、グリップ部分に重心があるバランスポイントです。
メリット
- ラケットの重量が気にならない
- 操作性が良く、動かしやすいので速いボールに対応しやすい
- 打球感が良くはっきりしている
デメリット
- 強いボールに打ち負けることがある
- 重量が気にならないとはいえ、全体的に重いラケットが多いので女性には扱いにくい
320g以上のラケットに良く用いられるバランスポイントです。重めであるがゆえに、重さを感じさせないようにてこの原理を利用してグリップヘビーとなる様に設計されています。
打球感ははっきりしており、しかも操作しやすいのでボレーなどを打ちやすいとされるバランスでもあります。ネット際でも対応しやすいですが、遠心力が利かないので強いボールには打ち負けやすいのがネックとなっています。
トップライトのテニスラケットはこんな人におすすめ
ネット際での攻防やボレーを多用する方にはおすすめのバランスポイントになります。
また速いボールへの対応ができないと悩まれている方はこのバランスポイントに変更することで解決の糸口を見つけられるかもしれません。
スウィングウェイトとは?
スウィングウェイトとはテニスラケットの重さとバランスの目安となるもので、プレイヤーがテニスラケットを振り始めるときに感じる重さを数値化したものになります。
数値として表すことで、実際に振ってみた感触からどの数値が自分に適しているのか分かりやすくしています。このスウィングウェイトが軽いと打ち負けやすくなり、また衝撃が大きくなるなどのデメリットが出てきます。
逆にスウィングウェイトが重いとラケットやボールコントロールがしにくくなる、ボレーがしにくいなどの弊害が起こってしまうのです。どちらを選んでも何らかのリスクはありますが、これは自分のプレースタイルとも合わせて選ぶ必要があるのです。
スウィングウェイトの計測方法
では、このスウィングウェイトはどのように知ることが出来るのでしょうか?これには2つの方法があります。1つは計測器を購入して自分で測る方法です。スウィングウェイトの計測器は一般に販売されていますので、そちらを購入することで自分でも測ることが可能となっています。頻繁に計測が必要な方には必需品とも言えます。
2つの目はこれを導入しているテニスショップで計測する方法です。それほど頻繁に計測しないのであれば、計測器の購入は負担になるので、ショップなどで測るのが適当な方法と言えます。ただそのために足を運ばなければならなくなりますが、ついでにラケットの状態の確認なども行ってもらえば一石二鳥でしょう。
スウィングウェイトの調節方法
実際にスウィングウェイトを測定できたが、これを調整したいという方もいらっしゃるでしょう。そのような方々はバランサーというものによってスウィングウェイトを調整することが出来ることを知っておいてください。
このバランサーは自分でラケットの操作性を調整するときに使うもので、テープタイプと鉛タイプの2種類があり、調整することができます。それぞれに特徴やメリット・デメリットがありますので、そのあたりも含め選び方などをご紹介していきましょう。
バランサーの種類と選び方
バランサーの種類はテープタイプと鉛タイプの2種類に分かれますが、テープタイプでもタングステンを使用したものや鉛が使用されたものもあります。そのため区別がつきにくいですが、大きな違いは大きさの調整が出来るかどうかです。
テープタイプのものは自分で大きさを調整しやすいので、調整したい重さや場所に合わせて長さを調整しやすくなっています。鉛タイプはH型バランサーとなっており大きさの調整こそできないデメリットはありますが、しっかりと固定できるというメリットもあります。
そのため自由に調整して取り付けたいのであればテープタイプ、決まった重さをしっかり固定したいのであれば鉛タイプになります。それぞれの特徴についてもう少し詳しく見ながら、口コミなども見ていきましょう。
テープタイプのバランサーの特徴
テープタイプのバランサーは自分で大きさの調整ができるというのがメリットになっています。実際に使用している方々もこちらの方が自分の好みに合わせて大きさを調整でき、そして貼ることができるのは便利という意見が多かったです。
しかし調整ができる分、それぞれの重量を合わせるのが難しいというデメリットもあります。僅かな差程度なら問題ないかもしれませんが、1g単位で変わってくるとバランスが悪くなってしまい、バランサーとしての機能を損なってしまいます。
ガットの幅などに左右されず、どのようなテニスラケットにも付けやすいのは有難いですが、使用にはバランスを崩さないように気をつけなければいけません。
テープタイプのバランサーの取り付け方
テープタイプのバランサーは予めフレームの汚れや埃、油分などを取り除いた上で、フレームトップ付近に取り付ける形になります。具体的にはフレームトップを上にし、フェイスを時計に見立てると、2時と10時の位置にガットを挟んで2枚ずつ貼る形になります。
長さはおよそ6cm程度のものを4枚切って使用することで3.5g程度の重量アップになりますが、これだけでも十分効果があります。
ただピンポイントに正しい位置に貼るのはなかなか難しいため、ショップで取り付けてもらう方が遙かに精度が高いため、自分では貼らずショップに行くことを推奨します。
鉛タイプのバランサーの特徴
鉛タイプのバランサーはH型となっており、ガットとガットの間に通す形でフレームトップ付近に貼り付けます。
そのため場所を選ぶのと、大きさの調整ができないというデメリットがあります。1個で3g程度なので2個左右に貼れば6gにもなり、かなり重くなることが分かります。
重量が決まっているのでバランスが崩れることはないというメリットもありますが、口コミを見ているとテープタイプより使いにくいという意見が多いようです。
鉛タイプのバランサーの取り付け方
こちらもテープタイプ同様、貼り付ける位置は変わりませんが、こちらの方がテープタイプより取り付けにくくなっています。
テープタイプであっても素人ではピンポイントに取り付けるのは困難であるため、こちらもショップに出向いて貼り付けてもらうことを推奨します。