ヘッドホンのスペックの見方を徹底解説
ヘッドホンを選ぶ上で必ず確認するのがヘッドホンの「スペック」です。見た目やメーカーだけではわからないヘッドホンの機能や特徴を一目で端的に伝えてくれるのが「スペック」です。スペックもたくさんの項目があり、一つ一つ見方も異なります。
そこで、ヘッドホン選びで重要なスペックの見方をご説明します。
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ヘッドホンのスペックの見方
ヘッドホンは数多くのメーカーから多種多様な製品が展開されています。同じような価格帯のヘッドホンでも性能に大きな開きがあることも多く、ヘッドホン選びは簡単ではありません。そこで基準となるのがヘッドホンのスペックです。
ヘッドホンのスペックにはコードの長さや重さなど、音質とは直接関係のない項目もありますし、比較する項目が多すぎても迷うだけですので、音質に大きな影響を与える重要なスペックの項目5つの見方をご説明します。
そんな、ヘッドホンでも重要なスペックと言える5項目は
の5つです。それぞれのスペックが違う事によって、ヘッドホンにはどのような違いが出るのかも紹介していますので、ヘッドホン選びに役立てていただけたら幸いです。
型式
型式は、「ハウジング」と「ドライバーユニット」の種類を示しています。ハウジングとは、イヤーカップ部分を指しており、ドライバーユニットを包んでいる部分です。また、ドライバーユニットとは駆動方式を指す言葉であり、音を鳴らす機構を指します。
例えば、形式に「オープンエアーダイナミック型」と書かれていれば、ハウジングが「オープンエアー」でドライバーユニットが「ダイナミック」のヘッドホンということになります。
「ハウジング」と「ドライバーユニット」の各種類毎の特徴については別ページで詳しく説明していますので、興味のある方はご覧になってください。
>>ヘッドホンのドライバーユニットの種類について詳しくはコチラ
ドライバ口径
ドライバ口径とは、ドライバーユニット内のダイアフラムと呼ばれる振動板の大きさを示しています。一般的にはドライバ口径の大きさに比例して音質が向上すると言われており、ヘッドホンのオーバーヘッド型ではφ30mmから53mmが一般的です。
しかし、ドライバーユニットが大きいと、強度を保つ為に全体の重量が重くなるので、早い振動が必要な高音域の音が苦手となります。それゆえ、ドライバ口径が大きい程音質が良いとは一概には言えません。
音圧感度(出力音圧レベル)
音圧感度とは、ヘッドホンの音の強さを表す数値であり、「dB/mW」の単位で表記されます。「dB/mW」とは、1mWの音を入力した時にヘッドホンから発する音の強さを表します。つまり数字が大きい程、同じボリュームでも大きな音量となります。
音圧感度(出力音圧レベル)のスペックが高い程、大きな音量を得ることが可能となります。つまり、ポータブルプレーヤー等の出力の低いプレーヤーでヘッドホンを使用する人は、ある程度高い音圧感度(出力音圧レベル)が必要となります。
また、メーカーによって算出方法に違いがあるのであくまで目安ですが、「3dB/mW」以上の違いがあれば聴覚上の差を感じることが出来ると言われています。
インピーダンス
ヘッドホンの電気抵抗の大きさを示す数値をインピーダンスと言います。インピーダンスの単位はΩ(オーム)です。インピーダンスの値が小さい程、流れる電流が多くなるので最大音量が大きくなります。
しかし、インピーダンスが小さいと最大音量は大きくなりますが、ノイズが増える傾向にありますので、一概に低ければよいというものでもありません。反対にインピーダンスが大きいと最大音量は小さくなりますが、ノイズは減少する傾向にあります。
ポータブルプレーヤーは出力が低いので、インピーダンスが低いヘッドホンとの相性が良いです。インピーダンスが高すぎるヘッドホンだと音が小さくなる可能性があります。
周波数帯域
ヘッドホンが再生できる周波数を示しています。周波数帯域は「5~45,000Hz」という風に記載されており、再生可能な周波数の下限が5Hzであり、上限が45,000Hzであることを示しています。
人間の可聴領域は一般的に「20~20,000Hz」と言われていますので、可聴領域外の音は無意味に思われるかもしれません。しかし、認識出来なくても可聴領域外の音も効き心地に影響することが分かっています。
ただ、「周波数帯域が広い=音質が良い」という訳ではありませんので、このスペックは参考までにご確認ください。