タカハシの特徴とおすすめの天体望遠鏡

タカハシ(高橋製作所)は、国内の家庭向け天体望遠鏡メーカーの中で最高峰とされ、その性能は群を抜いて優れていると評価されています。また、その評価は日本だけでなく、世界的にも有名であり、タカハシの天体望遠鏡は天文ファンにとっていつかは持ちたい望遠鏡と言われています。
そんな、タカハシの望遠鏡について詳しく解説していきます。
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タカハシ(高橋製作所)とは?
タカハシは昭和35年より天体望遠鏡を製造、販売をしている国内の老舗の天体望遠鏡メーカーです。性能、品質を重視した天体望遠鏡を製造し、国内の家庭用天体望遠鏡メーカーとしてはトップとされています。
性能が高い分、高価格ではありますが大変人気のあるメーカーです。また、プロアマチュアと呼ばれるような上級の天体ファンの6~7割はタカハシの製品を使用していると言われています。
また、家庭用天体望遠鏡だけでなく、公共天文台にも起用されておりその品質は海外からも多くの支持を受けています。
タカハシの歴史
創業は昭和4年、鉄鋳物の製造から始まり、昭和35年より天体望遠鏡の製造を開始しました。その8年後の昭和42年から、性能を重視した天体望遠鏡に特化した製造を開始、現在に至っております。
高度経済成長機(昭和中後期)、タカハシと同様に高性能天体望遠鏡を製造していた企業が他にも2社ありましたが、現在、他2社は家庭向けの市場から撤退してしまい、タカハシのみが家庭向けの天体望遠鏡を作り続けています。
これまで数多くの天体望遠鏡を生み出してきたタカハシですが、その中で革新的とされている望遠鏡がEM-200だと言われています。現在はリニューアルされ、当時のものは生産は終了されていますが、当時ベストセラーとなり、通産省のグッドデザイン商品となった経歴もあります。
タカハシの天体望遠鏡の特徴
タカハシの天体望遠鏡の特徴は何といっても、高性能である点です。精密かつしっかりとした作りは長年、天文ファンを魅了しています。
同社の望遠鏡は生産工程での手作業が多く、組立てはベテランの技術者によって丁寧かつ精密に組み立てられます。組立が終わると次は、専用の調整室にて綿密な調整と動作確認が行われます。手間の掛かる製造過程であることから少数生産となっています。
天体望遠鏡は部品の質もさる事ながら、組立ても重要とされており、妥協しない職人気質な姿勢がその品質と信頼性の高さを生んでいます。
また、タカハシの架台(赤道儀)は鋳物となっており、強度が高い点も特徴の一つです。望遠鏡は重いものも多く、それを支える架台や三脚の強度は大切なポイントとされています。
タカハシの天体望遠鏡の評価や評判
タカハシの天体望遠鏡は群を抜く性能と品質であると称され、光学系に優れた望遠鏡では、惑星の細部、淡い星雲までも鮮明に見ることができると高く評価されています。また、架台(赤道儀)、三脚の作りも堅実な作りとなっており、鋳物の架台部分は元鋳物製造会社のノウハウが活かされているとも言われています。
性能面は申し分ない望遠鏡ですが、2点ほど難点があげられます。
1つは高価格である点です。丁寧な作り、性能の高さ故、価格も自ずと上がります。2つ目は架台です。タカハシのものは大変しっかりとした作りですが、鋳物できているため重く、持ち運ぶ際は不便が生じ、コストパフォーマンスの面でも使いにくいと感じるユーザーは少なからずいるそうです。そういったユーザーは他社のもの(ビクセンなど)を組み合わせて使用しているようです。
総合的に見て、値段は張りますが、スペックの高さと長く使えることを考えると値段以上に価値のあるものであると言えます。長く使うのであればタカハシの天体望遠鏡を持っておいて間違いはありません。そして、既に使っているユーザーは口を揃えてその価値を高く評価しています。
また、海外の天体望遠鏡メーカーの中には同品質のものが1桁高い価格帯で販売されていることもあるとされ、コストパフォーマンスは申し分ありません。
タカハシの天体望遠鏡はどんな人におすすめ?
タカハシの天体望遠鏡はこれから長期に渡って天体観測をしたいという方におすすめです。
性能、品質ともに大変優れているタカハシの天体望遠鏡ですが、その分値段もそれなりです。天体望遠鏡、架台(赤道儀)、三脚を一式揃えると100万越えということもざらにあります。
タカハシの商品は取り扱う店も少なく、多くの人はまずは手の届く価格の天体望遠鏡を使い、より良いものが欲しくなってタカハシの天体望遠鏡を購入することが多いそうです。
ですが、今後長期に渡って天体観測を趣味とするのであれば、入門機からタカハシのものを購入することも良いでしょう。コストパフォーマンスの高さは多くのユーザーのお墨付きであり、初期投資をした方が上達は早いとも言われます。
タカハシのおすすめ天体望遠鏡
タカハシのおすすめ天体望遠鏡を紹介させていただきます。
どのアイテムも鏡筒のみ(架台と三脚を除く)で定価約50万円と高価な品物ではありますが、前述の通り、品質、評価ともに最高とされています。
TOA-130
タカハシの技術が凝縮された最高の一台とされています。
屈折望遠鏡としては未だかつてないほどの精度を誇り、収差を限りなく少なくすることで、ボケや歪みのない、はっきり、鮮明な像を見ることができます。その収差※は他の同タイプのものの1/100と言われています。
※収差とはレンズや球面鏡などのを通して物体を見るとき、像がぼけたり,歪んだりする現象のことを言います。
FSQ-106ED
発売以来、移動用の天体望遠鏡として競合するものがないと言われる程、高品質な天体望遠鏡です。
1999年に初代機となるFSQ-106が販売開始、2007年にフルモデルチェンジをした商品です。性能が良いだけでなく使いやすく、携帯性が高い点が評価され、ヒット商品となっています。
ε-180ED
天体撮影を目的とした鏡筒で、タカハシの商品案内にも最高と称されるほどの自信作です。特徴は明るさで、天体写真を撮る際、淡く、広い星雲も短時間かつ鮮明な像を捉えることができます。