ミザールの特徴とおすすめの天体望遠鏡
ミザール(MIZAR)は、これから天体観察を初めようと考えている方向けの商品を中心に扱うメーカーです。
価格設定は良心的、また、業界でも老舗という安心感があります。コストパフォーマンスに優れているため、初めての1台や、星が好きなお子様へのプレゼントにも定評があります。
そんな、ミザールの天体望遠鏡について詳しくご紹介していきます。
スポンサーリンク
ミザール(MIZAR)とは?
ミザールは老舗の国産天体望遠鏡製造メーカーであり、天体望遠鏡の中でも手が届きやすい価格帯の商品を多く扱っています。また、付属パーツが手頃な点もメリットがあります。
MIZARという社名は星の名前からきており、その星は北斗七星の中の一つ、北極星から6番目の星になります。普段見上げる星々にもそれぞれ名前があり、ロマンがあり、そのロマンを広めたいという情熱が込められた社名となっているそうです。
ミザールの歴史
創業は昭和27年、ミザールは元々金属材料の卸売を生業としており、昭和32年より家庭向け望遠鏡の開発を開始しました。
望遠鏡の開発と販売を初めてから9年、昭和41年に販売された反射赤道儀、H-100型は大ベストセラーとなりました。時は高度経済成長期、ちょうど天体観測がブームを迎えていたタイミングもあり、多くの天文ファンからの熱い支持を得てミザールは確固たる地位を築きました。
また、ミザールは光学系※に強く、過去に行われたメーカー別の反射鏡の比較では手作りを売りにする高価格、高品質のそれに勝るとも劣らない品質だった言われています。
昭和61年、ハレー彗星の回帰によって天体望遠鏡の需要と注目度が高まりました。この時、ミザールはライバル社(ビクセン社)と激しい市場争いをしており、両者はブームの波を受けて渾身の新機種を開発しました。どちらの望遠鏡も甲乙つけがたい品質だったそうですが、ミザールの商品はライバル社のものに比べ高価格であったため、2社の市場争いはこれを期に勝敗が分かれたとされています。
現在、ミザールの天体望遠鏡はターゲットを絞った展開をしており、家庭用として、初心者向けの商品を多く扱っています。またその他にも光学製品、双眼鏡や顕微鏡なども扱い、定評があります。
※光学系とはレンズや反射鏡、プリズムなど、光の反射や屈折などの性質を利用して物体の像をつくったり、集光したりする器具や装置のことを示します。
ミザールの天体望遠鏡の特徴
以前は高価格帯の商品展開もされていたそうですが、前述の通り、現在取り扱っている天体望遠鏡は低価格帯のものが中心です。
最も手頃なものは定価一万円から、最も高いものでも10万円以下となっています。(特注品はその限りではありません。)
ミザールの天体望遠鏡の評価や評判
低価格な商品であっても、初心者やお子様が使用することを考えればコストパフォーマンスは妥当だとされています。
特に最もリーズナブルな商品(10,000円前後)についてもミザールの製品は適正な品質が保たれているとされています。市場に出回る同価格で商品には全く使い物にならない、というようなこともあるそうなので注意が必要です。
ただし、どの商品にも言えることですが、天体望遠鏡は覗けば見えるものではないため、練習が必要とです。設定がうまくできなければその性能も活用されません。
ミザールの天体望遠鏡はどんな人におすすめ?
ミザールの天体望遠鏡は初心者の方やお子様におすすめの商品です。最も手軽な商品であっても月面のクレーターを見ることを目的とするのであれば十分と言えます。
また、定価で4万円程度のものであれば大人の入門機、中級者のサブ機としても十分に活躍してくれる品質だと言われています。
ミザールのおすすめ天体望遠鏡
ミザールのラインナップの中でも、特におすすめ天体望遠鏡を紹介させていただきます。商品の特徴や目的に合わせた性能の違いについても解説していきますので、天体望遠鏡選びの参考にしてください。
MT-70R
現在の価格はコチラ |
屈折望遠鏡です。初めての1台、入門機としておすすめの1台です。他社含め、同様の品質のものの中でも最もコストパフォーマンスに優れていると言える望遠鏡です。
想定年齢は10~12歳とされていおり、天体望遠鏡としては軽量の約4㎏。経緯台の品質が良く、ブレが少なく安定した作りとなっています。
可動域も上下170℃、水平360℃となっていてストレスなく動かすことができます。月面クレーターや土星、木製などの惑星観察に適した望遠鏡となっています。
Aries AR-50
現在の価格はコチラ |
ブルーやピンクのポップな見た目で、小学生(低学年)のお子様へ、プレゼントにも丁度良い1台です。低価格ではありますが、月面のクレーターを観察することを目的とするのであれば十分な品質です。
コンパクトな卓上タイプなので持ち運びしやすい点がポイントです。
LTH-150ss
現在の価格はコチラ |
反射望遠鏡です。有効径は150㎜と比較的径が大きいため、多くの光を取り込むことができ、明るい点がポイントです。広視野なので惑星観察だけでなく、星雲や星団を見ることができます。
筒が短いためコンパクト、扱いやすい仕様です。ただし、三脚部分の作りに懸念があり、カメラを付けて長時間撮影するなど、使い方によっては三脚を別途買い替える必要があるという意見もあります。