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天体望遠鏡のファインダーの種類と選び方

天体望遠鏡のファインダーの選び方

様々な部品からなる天体望遠鏡ですが、その一つに「ファインダー」と呼ばれる部品があります。身近な商品であるカメラでは、目で構図を決めたりピントを合わせるときに使用するのぞき窓や液晶画面のことをファインダーといいますが、天体望遠鏡では鏡筒の端についている小さな望遠鏡のことを指します。

今回は、天体望遠鏡のファインダーの役割や使い方、さらに選び方について、詳しくご紹介したいと思います。

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天体望遠鏡のファインダーとは?

ファインダーとは

天体望遠鏡の倍率は最低でも20倍から30倍と高い倍率となっているため視野が狭く、目標の天体を導入することが困難です。

そこで必要となるのがファインダーです。ファインダーは鏡筒の端についている小さな望遠鏡のことを指していて、ファインダーには「〇×◆ ◇」といった3種類の数字の表記があります。この3種類の数字は倍率口径視界を示しています。

たとえば「6×50 7」という表記になっていたら倍率が6倍で口径が50㎜、視界が7度という意味になります。ファインダーの倍率は5~10倍と低く、広い範囲が見えるようになっているのが特徴です。また、口径も25㎜から50㎜程となっています。

>>天体望遠鏡の仕組みと特徴

天体観測時のファインダーの役割とは?

天体望遠鏡の倍率は高くなっていて狭い範囲しか観ることができず、目標の天体を導入することが難しいため、目標の天体を導入するときに使用するものが天体望遠鏡の端についているファインダーです。

ファインダーの倍率は低く見える範囲が広いため、ファインダーで見る星空と星図を比較することで望遠鏡の向いている方向を確認することができます。

>>初心者におすすめな天体望遠鏡の選び方

天体望遠鏡のファインダーの使い方

天ファインダーの使い方

ファインダーを覗くと、十字線が刻まれています。この十字線の上に目標の天体が観えるように鏡筒を動かすと、天体望遠鏡本体の鏡筒の視野の中に目標の天体が観えるようになっています。

重要な役割を持っているファインダーですが、天体望遠鏡を組み立てるときに、ファインダーと鏡筒がきちんと平行になっているかどうかを確認することが大切です。平衡になっていない場合、ファインダーの十字線の上に天体は観えているのに、鏡筒の視野には天体が無い、という事になります。

また、天体観測は夜にしますが、夜になってからファインダーと望遠鏡が平衡になっているかどうかを確認することは困難です。そのため、昼間の明るいうちに望遠鏡の中心とファインダーの中心が一致するように調整しておくことが必要です。

ファインダーの調節方法

  1. 望遠鏡を組み立てた後、低倍率の接眼レンズを取り付けます。
  2. 架台の2つのクランプを緩めます。
  3. 鏡筒を動かして目標物をファインダーに入れます。大体の位置に来たらクランプを締めてください。この際、等倍ファインダー以外のファインダーでは像が上下左右逆になっています。
  4. 微動装置を使用してファインダーの中心に目標物を合わせます。
  5. 望遠鏡をのぞいて、目標物が視野の真ん中にあるかどうか確認してください。
  6. 目標物が天体望遠鏡の視野の真ん中にない場合、微動装置で調整してください。目標物が視野の真ん中にある状態でファインダーの中の目標物が十字線の中心からずれていれば、ファインダーの調整ネジを緩めて、十字線の中心に来るように調整します。

以上の手順で調整は終了ですが、調整後ファインダーの調整ネジを絞め過ぎないようにすることが大切です。

>>天体観測の準備と天体望遠鏡の使い方

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天体望遠鏡に使用するファインダーの選び方

ファインダーには

  1. 倍率
  2. 口径
  3. 視界

を示す数字が記載されています。

ファインダーを使用する目的は、目標の天体を導入することなので、倍率よりは口径と視野の広さが重要な意味を持っています。

口径が広ければ広いほど暗い天体を観測することができるので、口径はなるべく大きい方が便利です。ファインダーの口径は25㎜から50㎜の範囲となっていますが、入門機種として購入する歳であっても、30㎜程度あると便利です。

また、視界が狭いと目標の天体を導入することが難しいため、視界の広さもなるべく広いものがオススメです。できれば、5度以上はあるものを選ぶようにしてください。

天体望遠鏡に使用するファインダーの種類

天体を導入するためのファインダーには、「倒立ファインダー」「正立ファインダー」「等倍ファインダー」などがあります。

倒立ファインダーの特徴

倒立ファインダーは一般的なファインダーで、上下左右がさかさまに見えます。慣れるまでは、自分がどの範囲を観ているのか把握するのが難しいかもしれませんが、すぐ慣れるので心配は要りません。天頂付近を観る際には、ファインダーの真下から見上げる形になります。

正立ファインダーの特徴

正立ファインダーは、上下左右をそのままの状態で観ることができるので、初心者の方でも楽に使用することができますが、天体望遠鏡のセット販売には付いていないので、別途購入する必要があります。

等倍ファインダーの特徴

等倍ファインダーは、拡大はせずに等倍で目標の天体を導入するファインダーです。スケールに十字線が刻み込まれたシンプルなものですが、等倍ファインダーには光を集めるレンズが無いため肉眼と同じ明るさの星までしか観ることはできません。

しかし、視野が広く像が正立像となっているので、初心者でも取り扱いがしやすくなっています。

おすすめのファインダー厳選3種

結局、どのファインダーを選べば良いの?という方のために、天体望遠鏡のおすすめファインダーを厳選して紹介します。自分の好みや目的に合わせたファインダーを見つけてください。

Vixen / ポラリエ極軸望遠鏡PF-L

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倍率・口径・視界は6倍・20㎜・8度となっています。内臓スケールは暗視野照明を装備しているので、暗い中でも使用しやすくなっています。

明るさも8段階で調整できるので、好みの明るさで使用できます。また、星空雲台ポラリエに装着できる極軸望遠鏡なので、内臓スケールの所定位置に特徴的な星を3つ導入するだけで3分角以内の制度で簡単に極軸に合わせることができます。

Vixen / 暗視野ファインダー7倍50mm

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倍率・口径・視界は7倍・50㎜・7度となっています。

暗視野照明付きなので、使用しやすいファインダーです。

Vixen / XYスポットファインダーII

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天体望遠鏡用のLEDドットサイトファインダーです。等倍正立ファインダーなので、使用しやすくオススメです。低低重心で使用するための「ローハイト台座」が付属しています。

向きをおおまかに調整する光軸クランプ、および微調整に用いる微動ネジは、工具なしで調整可能です。

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